エクサウィザーズグループのAI認知症診断技術が国際誌に掲載
株式会社エクサウィザーズのグループ企業であるExaMDが、AIを活用した認知症診断プログラムに関する研究成果を国際的な医療学術誌「PLOS ONE」に発表しました。この研究は、昭和医科大学や金沢大学との共同研究の一環として実施され、開発されたAIモデルが科学的かつ臨床的に価値のあることが示されました。
研究の背景と目的
認知症は世界中で急増し、社会的な問題となっています。早期発見と予防が求められる中、AI技術の活用が注目されてきました。ExaMDでは、ML-SaMD(Machine Learning - Software as A Medical Device)として、特に会話音声を分析して認知機能の低下を検出する新しい手法を開発しました。これにより、医療現場での迅速な診断が期待されています。
論文の内容と成果
発表された論文のタイトルは「Utility of artificial intelligence-based conversation voice analysis for detecting cognitive decline」です。この論文では、AIがどのように認知機能が低下した患者と健常者を識別できるかを探求しています。具体的な結果としては、認知機能の低下を判定する際の精度が0.950、感度が0.875、特異度が1.000、そして平均曲線下面積は0.990という非常に高い数字が示されており、AIの優れた性能が確認されました。
本技術は、医療機器としての認可を目指しており、すでに厚生労働省から革新プログラム医療機器指定制度の優先審査対象に指定されています。これにより、より早く医療現場での実用化が期待されています。
特徴と利点
ExaMDのML-SaMDは、独自に開発した特化型AIを搭載し、高い判定精度を実現しています。このAI技術は、スマートフォンなどの一般的な機器にも組み込むことができ、エネルギー効率に優れ、低コストでの運用が可能です。この特性により、医療機関だけでなく、患者自身も簡単に使えるシステムとして利用が進むでしょう。
結論
ExaMDとエクサウィザーズは、本研究で得られた知見を基に、認知症の早期発見や予防に貢献するAI技術の開発を加速させるとともに、技術の社会実装に向けた取り組みを強化していく方針です。これにより、今後の医療環境がより充実し、認知症患者のケアが向上することが期待されています。
論文へのリンク
詳しい内容は、こちらのリンクからご覧いただけます:
PLOS ONE
会社情報
所在地:東京都港区
設立:2024年2月
代表者:羽間 康至
事業内容:健康・医療分野へのAI技術の適用
所在地:東京都港区
設立:2016年2月
代表者:春田 真
事業内容:AIを活用したサービス開発