共創経営推進機構が描く新たな中小企業支援の形
2023年1月、4つの会計事務所によって設立された一般社団法人共創経営推進機構(以下、COMBO)が注目を集めています。この機構は、株式会社IGブレーン、税理士法人アイユーコンサルティング、税理士法人アーリークロス、株式会社優和マネジメントの4社が共同で出資し、専門的な支援を通じて中小企業の経営改善を図ることを目的として設立されました。
現代の中小企業が抱える経営課題
近年、VUCAの時代と呼ばれる不安定で予測困難な経営環境が広がり、中小企業は非常に厳しい局面に直面しています。例えば、材料費の高騰や商品価格の変動による利益圧迫、事業承継の難しさ、さらにデジタル化への対応など、多岐にわたる問題が生じています。
这样の難しい課題に対処するため、COMBOは中小企業にとって新たなパートナーとなることを目指しています。具体的には、専門的なサービスを提供し、事業承継や資金繰りの支援、業務効率化などを図ります。
COMBOの理念とビジョン
COMBOの根底にある理念は「倒産は博物館へ」というものです。この理念は、志のある中小企業が適切に成長できる社会を実現し、かつての倒産が過去の出来事として語り継がれるような未来を描いています。
この理念の礎となるのが、専門的なサービスの「組み合わせ」です。会計事務所同士の連携からなる新たなシナジーを生み出し、中小企業に必要なサポートを提供することを目指しています。
各社の専門性と役割
COMBOの設立メンバーである4社は、それぞれが異なる専門分野を持ち、中小企業に対する支援を行っています。
- - 税理士法人アイユーコンサルティングは、事業承継や相続を得意とするプロ集団で、10年間で3,300件以上の案件を手掛けています。
- - 株式会社IGブレーンは、経営計画の策定支援を中心に活動し、5,000社以上の中小企業に対してサポートを行っています。
- - 税理士法人アーリークロスは、小規模企業向けのバックオフィスDX支援を専門とし、クラウド会計導入においては九州No.1の実績を誇ります。
- - 株式会社優和マネジメントは、M&A支援を主要業務とし、デューデリジェンスやバリュエーションの分野で高い評価を得ています。
今後の展望と活動予定
2023年4月にサービスの提供が開始される予定で、6月には設立記念セミナーを開催してCOMBOの活動内容を広く周知する計画です。また、各士業の顧問先の経営改善に貢献するため、会計事務所との連携を進めるほか、定期的な研修会も実施する予定です。
最後に
一般社団法人共創経営推進機構は、中小企業の持つポテンシャルを最大限に引き出し、経営環境の改善を図るために全力を尽くします。代表理事の山本要輔さんは、個人や組織の限界を超えた協働が、真のパートナーシップの形成に繋がることを強調しています。今後の展開に大いに期待が寄せられています。