自然と歴史をつなぐ地域の活性化
デザインオフィス創造舎がこの度、台湾で開催された「第4回台湾地域振興大賞」において、新たに設けられた海外部門で初めての受賞者となりました。この受賞を受け、地域社会における活性化の重要性とその具体的な取り組みについて振り返りたいと思います。
人宿町の魅力
静岡市にある「人宿町」は、独自の魅力を持つコンパクトなストリートで、様々な店舗が集まる地域です。かつては「七ぶらシネマ通り」として親しまれていましたが、映画館の移転に伴い商店街の活気が薄れがちでした。これを逆転するために立ち上がったのが「OMACHI創造計画」です。この計画のもと、8年間で約100のユニークな飲食店や物販店が新たにオープンし、2018年には地域イベントの復活も果たしました。通行量調査によると、前年比で最大25%の増加が記録され、地域の活力が確実に戻りつつあります。また、訪れる人々が自然に挨拶を交わす人情あふれる環境が育まれています。
匠宿と泉ヶ谷地区の発展
静岡の歴史的な背景を受けて、泉ヶ谷地区では「駿府の工房 匠宿」がリニューアルされました。これは静岡が誇る伝統工芸を体験できる施設で、1999年の開業以来、多くの人々に愛されてきました。2021年5月からは創造舎が管理を行い、名称変更と共に新たな設備と体験を提供することで、地域全体の活性化に寄与しています。匠宿の周辺では、長年続く和菓子屋の味を引き継ぐ店舗や、地域の工芸品を設置した古民家リノベーション施策が進められており、訪れる人々に静岡の魅力を体(感じ)させる工夫がされています。
このように、自然と歴史を融合させた「体験」を提供することで、単なる観光地に留まらず、地域に住む人々にも喜ばれる場の創出が進められています。
国際的評価の背景
今回の受賞は、静岡市の地域課題に対して新たな価値を創造している良い例となりました。創造舎は、地域の住民、行政、企業との連携を深めながら、国内外に向けてこの地域の活性化のモデルを発信していく意向を表明しています。人宿町と泉ヶ谷地区の取り組みが国際的に評価されたことは、今後の地域づくりの大きな励みとなることでしょう。
まとめ
静岡の地域活性化の先駆者として知られるデザインオフィス創造舎。彼らが大切にしているのは、人々の繋がりや地域の特性を活かした生活環境の整備です。新たに受賞した台湾地域振興大賞は、その取り組みが世界に認知された証です。私たちもその活動を見守り、応援していきたいものです。地域の未来を築く、その情熱は確かな成果を生じさせています。今後も創造舎の活動から目が離せません。
リンク
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