国立大学法人岡山大学は、岡山県里庄町に本社を置く洋菓子メーカー・株式会社サンラヴィアンとの共同研究を開始しました。研究の焦点は、製品のカーボンフットプリント(CFP)、すなわち温室効果ガスの排出量を通して企業ブランドの価値向上を図ることにあります。サンラヴィアンは手作りデコレーション用スポンジケーキやベルギーワッフルなどを製造・販売し、品質へのこだわりだけでなく、環境問題への配慮にも力を入れています。
本研究は、CFPを利用して企業や製品の環境的価値を数値化し、それがブランド評価や消費者の意識に与える影響を明らかにすることを目指しています。学術研究院の天王寺谷達将准教授は「CFPは有力な環境指標でありながら、中小企業にとっては算定が難しい現実もある。この研究を通じて、その価値がいかに変わっていくかを示したい」と述べています。
研究を進めるのは、舩倉隆央主査で、彼はCFPを単なる数値としてではなく、企業の取り組みを如何に効果的に伝えるかに重点を置いた新しい視点でのアプローチを考えています。特に低CFPの製品表示方法について、消費者の評価を探求し、共感を生むデザインや表現方法についても考察が進められています。
共同研究では、サンラヴィアンの約100種類の製品のCFP算定を行い、消費者や関係者へのインタビューを通じてブランド価値への影響を分析し、それをもとに低CFP製品の表示方法についても研究が行われる予定です。また、企業内でCFPの算定能力を身につける人材育成も目指しています。
CFPを通じた環境価値の可視化は、経済性と環境配慮の両立を実現するための新しい指標として注目されています。この共同研究を基に、岡山大学はサンラヴィアンが製造・販売する商品を起点に実践的なノウハウを持つモデルを構築し、地域の課題解決に寄与することが期待されています。
岡山大学は、この共同研究を通じて産学連携の新しい形を創出し、地域企業の持続的な発展とかつての低炭素社会の実現へと貢献する動きとなっております。これからの取り組みについても、地域中核・特色ある研究大学としての岡山大学に是非ご注目ください。