京都府 京都市 第一工業製薬 イオン液体 帯電防止剤

ディスプレイ部材の高性能化に対応！第一工業製薬がイオン液体技術で事業拡大

近年、ディスプレイ部材では大型化、高画質、高性能化が求められるようになり、静電気の抑制は重要な課題となっています。静電気を抑制するためには、高性能な帯電防止剤が必要不可欠です。しかし、従来から使用されてきたPFAS（ペルフルオロアルキル化合物、ポリフルオロアルキル化合物）は、環境負荷が懸念され、規制強化の動きが進んでいます。

第一工業製薬は、PFASに該当しない構造のビス(フルオロスルホニル)イミド (FSI)系イオン液体「エレクセルASシリーズ、MPシリーズ」を開発し、光学材料分野でその高性能な帯電防止効果を発揮しています。

# 効率的な材料提案と少量多品種対応

同社では、イオン液体の構造的特徴を数値化し、独自のデータベースを作成することで、顧客ニーズに合わせた効率的な材料提案を実現しています。また、バッチ製造とは異なり、品種の切り替えが容易なフローリアクターを導入することで、少量多品種に対応できる生産体制を構築しています。

# 脱フッ素化への取り組み

さらに、脱フッ素化の国際的な流れに対応するため、非フッ素系の材料開発も積極的に進めています。

# 2030年度には15億円の売上規模を目指す

第一工業製薬は、これらの取り組みを通じて、高性能帯電防止剤用イオン液体の事業拡大を目指し、2030年度には15億円の売上規模達成を目指しています。

# 高付加価値製品と技術開発への継続的な取り組み

同社は今後も、顧客満足度の高い高付加価値製品の提供と、革新的な技術開発を継続することで、ディスプレイ部材をはじめとするさまざまな分野の発展に貢献していきます。