日本の60代以上が語る「終活」の重要性とその背景
近年、「終活」という言葉を耳にする機会が増えてきましたが、その必要性についてはまだ理解が進んでいない方も多いのではないでしょうか。株式会社NEXERとイオンライフが共同で実施した調査結果に基づき、60歳以上の男女454名が「終活」に対する意識をどのように持っているのかを紐解いていきます。
「終活」が必要だと思う82.4%の理由
調査の結果、82.4%の回答者が「終活は必要だ」と考えていることがわかりました。彼らの意見の中で多く見られたのは、遺族への負担を軽減するというものでした。
一例として、60代男性の「遺族に負担をかけないようにするため」という回答があり、同様に「死んだ後、家族に面倒をかけないため」や「一人暮らしなので何とかしなければならない」といった声が並びました。高齢者が自らの終活を次世代に託けることは、残された家族にとっても安心材料となるでしょう。
しかし、「終活が必要ではない」と考える人もいることも忘れてはいけません。彼らの中には「死に支度は抵抗がある」といった意見があり、人生の最期を不安に感じることへの恐れも見受けられました。
終活の実施状況
さらに、「終活をしている」と答えたのは24.1%であり、74.6%が将来的にはやる意向を持っていることが分かりました。実際に取り組んでいる人たちの中には「周りに迷惑をかけたくない」という思いが強いようです。また、定年退職後に時間ができたことや、親の死を受けた感情的な影響も大きいとのことです。
将来的に終活をしようと思う人の中には、他の人が行っている様子を見て自分も備えようと考える人や、必要性を感じつつも何から始めればよいか分からないといった意見もありました。
どのような終活が行われているのか
調査では、62.3%が「荷物の整理」を行う意向を示し、57.5%が「財産・遺産の整理」を計画しています。中でも「財産・遺産の整理」が最も重要だと考える人が多いことが印象的です。
その原因として、遺族に迷惑をかけたくない、相続争いになりたくないという気持ちが強く表れています。また、「荷物の整理」の理由には、親の遺品整理の苦労経験が寄与すると語る人もいました。
終活を通じて得られるもの
この調査から得た知見は、単なる「死の準備」ではなく、生きるための前向きなプロセスであるといえます。残された家族への配慮はもちろん、自身がどのように充実した老後を過ごすかを考えるきっかけにもなるでしょう。自分を振り返り、充実した人生を送るためのステップとして「終活」を視野に入れることは、豊かな老後生活を実現する手助けとなるかもしれません。
まとめ
今回の調査を通して、60歳以上の多くが「終活の必要性」を強く感じていることが分かりました。これをきっかけに、ただ死を迎えるための準備だけでなく、いかに自分らしい人生の最後を迎えるかを考えるための重要なファクターとなるでしょう。家族や未来の自分自身のために、「終活」を積極的に検討してみてはいかがでしょうか。
この調査結果については、株式会社NEXERとイオンのお葬式の共同研究によるものであり、詳細は
イオンのお葬式の公式サイトをご覧ください。