ドバイにおける不動産開発事業への参入
霞ヶ関キャピタル株式会社は、2023年に日本の不動産デベロッパーとしてドバイ市場に本格参入することを発表しました。この新たなビジネス展開は、大東建託株式会社との合弁事業の設立を契機としております。
ドバイ市場の魅力
ドバイは2021年3月に策定された「Dubai Urban Master Plan 2040」に基づき、人口が現在の約350万人から2040年までに約590万人に増加することを目指しています。このような都市計画のもと、ドバイでは良好な治安や国際都市としての高い生活利便性により、不動産市場は活気にあふれています。また、先進国と比べて相対的に割安な住宅価格もあり、多くの投資家が注目しています。
霞ヶ関キャピタルは2022年12月にドバイの不動産マーケットに参入し、現地デベロッパーの物件を取得しリノベーションを施した後の再販ビジネスを展開してきました。このような活動を通じて、市場のキャピタルゲイン獲得機会を創出するとともに、日本の投資家がドバイ市場に参加できる環境づくりを進めてきたのです。これによって、ドバイでの事業基盤が着実に築かれ、さらなる成長段階に進むことが可能となりました。
合弁事業の確立
新たに設立された合弁会社は、大東建託と霞ヶ関キャピタルが共同で運営するプロジェクトです。大東建託は国内での賃貸住宅建設においてトップクラスの企業であり、資金力や不動産投資に関する豊富な知識を背景に、両社は相互補完的な関係を築いています。具体的には、設計、販売、管理などの各分野でお互いの強みを生かしていく方針です。
今後、この合弁事業を通じて、ドバイの主要エリアにおいて分譲マンション、戸建て住宅、賃貸物件、オフィスビルなどの多様な不動産開発プロジェクトを推進する予定です。その結果、「日本品質」の競争力のある不動産開発をグローバルに展開し、ドバイにおける持続可能で国際競争力のあるプラットフォームの構築を目指します。
第一号プロジェクトの詳細
本合弁事業において、初めてのプロジェクトとして「Emerald Hills」という開発用地が売却されます。このプロジェクトは2026年8月期の連結業績に計上される予定で、具体的な業績予想は2025年10月に発表されることになります。
霞ヶ関キャピタルの概要
霞ヶ関キャピタルは2011年9月に設立され、東京都千代田区に本社を構えています。代表取締役は河本幸士郎氏で、資本金は185億4083万円に上ります。主な事業は不動産コンサルティングであり、物流施設、ホテル、ヘルスケア施設、海外事業など多岐にわたります。従業員数は現在295名です。
このような新たな展開により、霞ヶ関キャピタルはドバイ市場でのさらなる成長を目指し、企業価値の向上を図っています。