藩校助教藤井又蔵の足跡をたどるテーマ展
盛岡歴史文化館で開催中のテーマ展「藩校助教藤井又蔵の足跡」では、江戸時代末期に生きた盛岡藩士についての貴重な展示が行われています。展示は12月16日までで、盛岡藩の教育の一端を知る良い機会です。
藩士藤井又蔵とは
藤井又蔵は、長州出身の医師であり、盛岡に来たのは医術を学ぶためでした。彼は大島周意のもとで修行し、その後盛岡藩に藩士として召し抱えられました。この時代、藩校は藩士を教育するための重要な施設であり、藤井もまた藩校「明義堂」の助教として藩士の教育に尽力しました。
藩校「明義堂」とは
藩校は江戸時代の教育機関で、主に儒学や武芸が教えられていましたが、後に国学や医学、洋学も加わりました。特に藩校の役割は藩士の教育にとって極めて重要で、藤井はその流れを受け継いで尽力していました。
教育への取り組み
藤井は、月に数回の講義を行い、藩士に対して儒教の教えを伝えました。また、儒教の基本書である四書五経を出版し、藩士たちに広めるなど、教育改革にも寄与しました。これにより、彼の影響を受けた教育者たちが明治以降も活躍するなど、藤井の功績は後世にまで影響を及ぼしています。
教育の功績
特に注目すべきは、藩主南部利済の子供たちにも教育を施した点です。藤井は裕福な家の子弟に対しても教鞭を執り、盛岡における教育の重要性を高めていったのです。また、彼の教育に関する記録は未だ少ないため、その業績に光を当てる貴重な展覧会となっています。
展示会の詳細
- - 展示期間: 開催中 ~ 2023年12月16日(月)
- - 開催場所: 盛岡歴史文化館 2階歴史常設展示室・展示室Ⅴ
- - 開館時間: 9:00~18:00(入場受付は17:30まで)
- - 観覧料: 一般300円、高校生200円、小・中学生100円、団体割引あり
この機会に、盛岡の歴史と教育について深く学んでみてはいかがでしょうか。展示会は、江戸時代の教育がどのように行われていたのかを知る良いチャンスです。
交通アクセス
盛岡歴史文化館は、盛岡城跡公園の一角に位置しており、アクセスも良好です。教育と文化の交差点であるこの場所で、貴重な歴史に触れてみてください。