2025年8月のアルバイト求人市場において、株式会社エムアイ企画が3,700円の最高時給を打ち出し、訪問看護職でトップ位置を確保したことが注目されています。このデータは、株式会社フロッグが発表した「2025年8月度アルバイト系求人募集時給レポート」に基づいています。
レポート概要
レポートによると、2025年8月のアルバイト系求人市場全体の平均時給は1,202円に達し、過去5年半で13.29%の上昇を見せました。厚生労働省が示した最低賃金引き上げの目標により、全国的に時給の上昇が加速している事が裏付けられています。2025年度の最低賃金は、都道府県ごとに63〜64円の引き上げが予定されており、全国の加重平均が1,118円に達することが予想されています。
アルバイト求人市場の状況
コロナ禍で2020年5月にはアルバイト求人件数が大幅に減少しましたが、2022年からは回復基調にあり、2025年8月には406,226件を記録しました。この傾向は毎年2月に見られる卒業シーズンによる求人の増加とも関連しています。まだ2025年の初頭には求人件数が493,712件とピークを迎えましたが、その後は一時的に減少しています。この季節的な影響を考慮すると、応募予定者の計画や企業の人材戦略が浮き彫りになります。
職種別時給の動向
職種別に見ると、「医療/医薬/福祉」が平均時給1,418円でトップを維持しています。これは医療的な資格が必要な職種であるため、高い需要が保障されています。一方で、最も上昇率が高かったのは「営業/事務/企画/管理」で、6.73%の増加を見せました。企業の成長に伴い、営業や管理職の待遇改善がなされていることが伺えます。
企業別募集時給ランキング
企業別募だ剤ランキングにおいて、エムアイ企画がトップに立つ一方で、セントケア・ホールディングが3,390円、イオンリテールが3,145円と続いています。また、時給3,000円以上を提示している企業には、薬剤師や弁護士といった高度な専門資格を必要とする職種が多く含まれており、市場は高度なスキルを持つ人材の確保に向けた競争が激化しています。
地方圏における時給向上
全国の時給上昇率を見ると、宮崎県が7.01%で一位となり、地方における賃金状況が改善されていることを示しています。各地域での待遇改善は人材不足を補うためと思われ、特に医療・介護職における専門ニーズが顕著です。今後もこうした地域特性や職種特性に応じた人材戦略が求められるでしょう。
まとめ
まとめとして、2025年8月のアルバイト求人市場は、医療や法律職の高時給を考慮した展開が進んでいるほか、営業や管理職などの一般職の需要も高まっていることが分かります。専門性を持つ労働力の確保が進む中で、各地域における求人動向も注目され続けるでしょう。今後の市場において、各企業がどのように人材を確保していくのか、その動きが期待されます。
調査方法
当社では、求人サイト「イーアイデム」「バイトル」「マイナビバイト」から得た招待情報を基に、2020年2月から2025年7月にかけてのデータを集計し、分析を行っています。このデータは今後の採用活動においても非常に重要な指標となるでしょう。具体的な情報を得ることで、より効果的な採用戦略を考える一助となります。