軽度認知障害の実証実験
2025-07-04 09:22:26

軽度認知障害早期発見へ、HEROとエーザイが連携した実証実験が開始

医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、株式会社HERO innovationが新たな一歩を踏み出しました。福岡に本社を構えるHEROは、エーザイ株式会社とJMDCとの協力によって、軽度認知障害(MCI)の早期発見を目指す実証実験を開始したことを発表しました。この実証実験では、WEB問診システム「メルプ」を利用し、MCIの診断や専門医への紹介の動線を整備していくことが狙いです。

軽度認知障害は、認知機能に一部の低下が見られるものですが、まだ日常生活に大きな支障をきたしてはいません。日本国内では500万人以上の患者がいると推測されており、この段階で適切な治療を行うことで、将来的に認知症の発症を遅らせたり、認知機能を改善する可能性が期待されています。しかし、一般的にはこの状態に気づいた際には既に進行してしまっていることが多く、適切な早期発見が社会課題とされています。

HEROが提供するWEB問診システム「メルプ」は、医師による症状の把握や患者の症状の伝達をサポートするものです。このシステムは、症状別に対応でき、電子カルテへの問診結果の瞬時な転送を可能にし、院内業務の効率化や医療の質を向上させる仕組みを持っています。HEROは、2025年3月末までに1,900以上の医療機関にこのWEB問診を導入する予定で、日常診療の中で効率的にMCIの早期診断ができる環境を整えていくことを目指します。

実施される実証実験では、エーザイが認知症領域におけるリーディングカンパニーとして、MCIの治療及び早期診断における専門的な知見を提供します。一方のJMDCは医療データの利活用と分析に特化しており、そのノウハウを活かした支援を行います。この3社の協力によって、日常診療の自然な流れの中で、MCIに対する早期発見、診断、治療が行えるようにすることを目指しています。

また、WEB問診を通じて得られたデータは、今後の治療法の開発や政策に役立てられる可能性も秘めています。高齢化社会が進む日本において、医療の質や効率改善は喫緊の課題であり、この実証実験はその一助となることが期待されています。各社の専門性を活かし、連携することで、MCIの早期発見に向けた新しい道筋が開かれることでしょう。

HERO innovationは、2013年の設立以来、「医療を便利にわかりやすく」をミッションに掲げ、ITとAIを駆使して医療をより質の高いものにすることを目指しています。スマートクリニック構想の下、経営分析や予約システム、WEB問診システムなど、医療機関の経営全般をトータルに支援しています。一方で、JMDCは医療ビッグデータの分析を行っており、健康社会の実現に向けた取り組みを行っている企業です。エーザイは、ヒューマン・ヘルスケアを企業理念に掲げ、高度な医療サービスの提供に日々尽力しています。これらの企業が一丸となることで、MCIの早期発見へ向けた取り組みが推進されることでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社HERO innovation
住所
福岡県福岡市中央区大名1-1-32GLANZビル4F
電話番号
03-5579-8449

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