ルイ モネが輝かしい受賞を果たした理由
スイスの高級時計ブランド、ルイ モネが2024年6月、国際的なデザインアワード“MUSE Design Awards 2024”でファッション部門の最優秀賞を獲得しました。この栄誉ある賞は、ルイ モネが誇る『コスモポリス』という時計に与えられました。実際、コスモポリスは、12種類の隕石を使用し、2023年9月21日にギネス世界記録として認定された、世界最多の隕石を使用した時計で、まさに技術と芸術の融合を象徴しています。
MUSE Design Awardsとは
このアワードは、米国・ニューヨークに拠点を置くInternational Award Associate(IAA)が主催する国際的なデザインコンペティションです。名称の“MUSE”は、ギリシャ神話の女神を表し、デザインの多様性と創造性を反映しています。審査にはファッション、インテリア、建築など、様々な分野から200人以上のデザイナーが参加し、評価を行います。
コスモポリスの誕生ストーリー
ルイ モネの創始者、時計師ルイ・モネは1816年に天体観測用の時計「コンター・ドゥ・ティエルス」を誕生させました。この時計は、世界初のクロノグラフとして数々の技術革新をもたらしました。その精神は、現代のルイ モネにも受け継がれ、特に『コズミック アート』コレクションにおいて、宇宙をテーマにした作品が多数展開されています。このコレクションの中でもコスモポリスは、特にその独自性と多様性から注目を集めています。
コスモポリスの開発には、ルイ モネのCEOでクリエイティブディレクターのジャン=マリー・シャラーが深く関わっています。彼は、芸術的な視点から隕石に関する研究を重ね、12種類の隕石を集めました。その結果生まれたコスモポリスは、宇宙と人類の奇跡を体現した唯一無二のタイムピースとなったのです。
受賞作品の特徴
コスモポリスのデザイン
コスモポリスはサテン仕上げの文字盤中央に、非常に希少な月の隕石を配置。さらに、フライングトゥールビヨンのキャリッジ裏側にはブラックのL5コンドライト隕石が見え隠れします。また、他の10種類の隕石が文字盤上で円を描くように配置され、それぞれが異なるストーリーを持っています。
その隕石たちは約45億年前の宇宙の歴史を物語り、現代の時計製造技術と古代の宇宙素材との融合が実現したタイムピースと言えるでしょう。
独自のムーブメント
コスモポリスには独自のツインバレル構造「ボルテフェイス」を採用し、約96時間のパワーリザーブを実現しています。これは、高振動ストップウォッチとクロノグラフを効果的に制御するために作られた機構です。
ディティール
時計の直径は40.7mmで、ケース素材は18Kローズゴールド。透明感のあるサファイアクリスタルが風防に用いられ、その内部を美しく彩ります。また、オープンワークのラグによって、機械的な美しさが強調されています。
12種類の隕石
コスモポリスには下記のように12種類の隕石が使用されています。それぞれの隕石はその希少性から高い値段がつけられており、宇宙のさまざまな場所から採取されたものです。
- - ドファール 461隕石(月・オマーン)
- - L5コンドライト隕石(小惑星・サハラ砂漠)
- - ドファール1674 隕石(火星・オマーン)
全ての隕石が持つストーリーは、コスモポリスの美しさと神秘さを深めています。
まとめ
ルイ モネの『コスモポリス』は、そのデザインと背後にあるストーリーが、受賞に相応しい独創性を放っています。MUSE Design Awardsの栄誉は、単なる受賞に留まらず、ルイ モネが未来の時計づくりに対する情熱を再確認させるものです。この時計は、ただの時間を計る道具ではなく、宇宙の歴史をつけたアート作品とも言えるでしょう。