日本農業とセンコーGHDが新たに合弁会社設立
2024年5月1日、日本農業(東京都品川区)とセンコーグループホールディングス(東京都江東区)は、日本の農業に新たな風を吹き込む合弁会社「株式会社ジャパンフルーツロジスティカ(JFL)」を設立しました。この新会社は、特にシャインマスカットの生産・販売に焦点を当て、国内外の市場に向けた展開を図ります。
背景と目的
日本の農業は今、大きな岐路に立たされています。耕作放棄地が増加し、農業従事者の高齢化や担い手不足が深刻です。これに対抗するため、株式会社日本農業は法人の農業参入を促進し、遊休農地の活用や地域雇用の創出を目指しています。
JFLは、栃木県宇都宮市にある約2反歩の遊休農地を活用します。地域活性化と新たな産業構造の確立が期待され、大きなインパクトが予想されます。センコーGHDと日本農業は、それぞれの特性を生かした協業を進めることで、新たな価値を生み出すことを目指しています。
JFLの取り組み
新設されたJFLでは、根域制限栽培という先進的な農法を導入します。この栽培方法は、根の広がりを制限することで、効率的な水分管理や施肥が可能になります。さらに、2年目からの収穫が見込まれ、早期に高い生産性を得ることが期待されています。今後3年目には反収2トンを目標にしており、生産面積の拡大も計画しています。
収穫したシャインマスカットは、日本農業の販路を通じて世界中の市場に流通させる予定です。需要が高まる中で、日本産ぶどうの海外輸出の活性化に寄与することを目指します。
センコーGHDと日本農業の役割
センコーGHDは、国内配送や海外輸出業務を担い、必要なビジネスサポートを提供します。これにより、JFLがスムーズに事業を展開できるよう支援し、グループ全体の事業拡大に貢献します。また、センコーGHDは日本農業のビジョンに賛同し、2022年には出資しています。
日本農業のビジョン
株式会社日本農業は「日本の農業で、世界を驚かす」というミッションのもと、農産物の生産から販売、さらには輸出までを一貫して手掛けています。2016年に設立以降、アジア市場を中心に日本産りんごの輸出を進め、地域ごとのニーズに応じた農産物の生産に成功。今後は他の農産物にも事業を拡大していきます。
まとめ
新たな合弁会社とその取り組みは、日本農業の未来を変える可能性を秘めています。高品質なシャインマスカットの生産・販売を通して、持続可能な農業の実現と、日本国内外における農産物の流通の改善に繋がることでしょう。地域活性化や新たな雇用の創出にも寄与し、日本の農業の新たな形を築くことが期待されます。