パブロス賞受賞!子どもたちのアートが社会とつながる
2025年9月、艶やかな「ひよこばら」という作品が「パブロス賞」に輝きました。この賞は、特に小児慢性特定疾病を抱える子どもたちが自由に自己を表現し、社会とのつながりを創出することを目的に設けられました。今回の企画は、東京都港区に本拠を置くパブロス株式会社と、医療や教育の専門家から成る「チームWonderMeta」が連携して行ったアート展示イベントの一環として行われました。
奇跡の一作品「ひよこばら」
「ひよこばら」の作者は9歳の男の子。彼は、生まれつき病気と向き合いながら生活しているため、毎日の服薬が欠かせません。この作品と共に提出されたエッセイには、「薬が美味しくなくて毎日2回飲んでいるのに慣れる気がしない」と、彼自身の病気に対する苦悩が率直に描かれています。病気と闘う日常をアートと文章で見事に表現しており、その強烈なメッセージが審査員の心を掴みました。
パブロス美術館の館長、神田昌典氏は、「『ひよこばら』は、病気の影響を受ける子どもたちがメタバース美術館を通して、自らの思いを社会へ伝えるための可能性を示している」と称賛しました。
「WonderMeta×PABLOS美術館」とは?
小児慢性特定疾病とは、20歳未満で発症する病気の中でも特に、長期的な治療が必要なものを指します。このような疾患は、約850種類存在し、治療や入院が長引くことから、子どもたちの学びや友人関係に影響を及ぼす課題を抱えています。この展示会は、そんな子どもたちが表現の場を得るための試みであり、メタバース上の美術館に60点以上の作品を展示しました。全国からアクセスできるこのプラットフォームは、双方向の交流も可能にしました。
リアル展示会の成功
2025年9月28日、香川県高松市にてリアル展示会も開催され、1,000人以上が来場しました。このイベントでは、メタバースで展示された作品の実物や原画が showcasedされ、公式アンバサダーによるトークセッションも行われました。ここでは、病気を抱える子どもたちやその家族に向けた温かいメッセージが発信され、来場者や出展者との心の交流が図られました。
展示内容
オンライン展示のテーマ: 「空想いきもの図鑑」
展示作品: 小児慢性特定疾病を抱える子どもたちの60点以上の作品。
この展示は、子どもたちが病室や自宅で制作したアート作品を基にしており、訪問者はアバターを通じて「投票」「コメント」「リアクション」を行ってフィードバックを送ることができました。
まとめ
今回のアート展示を通して、小児慢性特定疾病を抱える子どもたちが自らの声を発する場を得ることができました。社会とのつながりを感じ、思いを伝えることが可能になることは、彼らにとって大きな意味を持つと言えます。パブロスの取り組みは、教育やコミュニティの枠を超えた新たな学びの場を提供し、未来の可能性を広げています。