児童文庫シェアNo.1の名を体現する作品たち
株式会社KADOKAWAは、児童文庫市場においてシェアNo.1を誇る「角川つばさ文庫」を刊行しています。この文庫は小・中学生向けにエンタテイメント小説を提供し続けていますが、その背後には毎年行われる「角川つばさ文庫小説賞」があります。2024年7月1日から8月31日まで作品を募集した第13回角川つばさ文庫小説賞では、数多くの応募作品が寄せられ、厳正な審査を経て受賞作品が決まりました。
受賞作品の概要
一般部門 <金賞>
- - 作品名: 『それ、犯罪ですよねっ?!`
- - 著者: 夢乃ひいろさん
- - あらすじ:
主人公の六法律華は、身長が低いために「小さくて頼りない女の子」とあつかわれることに悩む6年生。そんな彼女は、国際弁護士である母親から贈られた『六法全書』に触れ、自分の大切な人々を守るために法律を味方につけ、成長していく姿を描いています。彼女は、悪事を許さず、クラスの平和を守るために奮闘します。
夢乃さんは、最終選考に残るたびにプレッシャーを感じながらも、「子供の心に寄り添う物語を書く」という情熱で挑み続けてきました。このたびの受賞は、まるで夢のようだと語り、全ての子供たちが「自分のことが好きだ」と思ってほしいという願いを込めて作品を届けることを約束しています。
一般部門 <銀賞>
- - 作品名: 『古泉リコの、海の底までいってきます!`
- - 著者: 深草ゆにえさん
- - あらすじ:
主人公のリコは、冒険者である祖父が行方不明になった後、祖父の遺品や不思議な力を持つ道具たちと共に、失われたアトランティスを探し出す冒険に挑みます。途中で彼女は、常に完璧を求める同級生・東郷くんの姿を目にし、彼の消えた瞬間から彼女の冒険が始まります。
深草さんは、自身が子供の頃から抱き続けていた「書かなければならない」という気持ちが今回の受賞に繋がったと述べています。8月末の締切に焦りを感じながらも、子供たちに楽しんでもらえる物語を形にできたことに喜びを感じているそうです。
こども部門
- - グランプリ: 『体ライバルズ‼』星野彩葉さん(小学5年生)
- 体に特別な能力を持つ子どもたちが通う学園での冒険を描いた作品。
- - 準グランプリ: 『失われた「オイシサ」を求めて』ナガイミサキさん(中学2年生)
- 食事を錠剤で取る世界で、失われた「オイシイ」を求めて冒険する物語。
選考委員の評価
印象的なのは、受賞作品に対する選考委員たちの評価です。特に藤ダリオ氏が金賞作品『それ、犯罪ですよねっ?!』について、「小学生の視点から社会や法律を身近に感じられる良作」と述べ、金賞受賞作品の文体やテーマがしっかりとした意義を持つことを強調。
また、本上まなみ女優も銀賞作品『古泉リコの、海の底までいってきます!』の独特な発想を評価しつつ、もう一歩踏み込んだストーリー展開があればさらに良い作品になると語っています。
角川つばさ文庫小説賞の意義
「角川つばさ文庫小説賞」は、小・中学生に読書の楽しさを広めるために創設されました。児童文学の新しい才能を発掘し、彼らが未来にどのような物語を紡いでいくのかを楽しみにしています。
次回の応募は、今回の受賞作品ほどの輝きを持つ新しい物語が登場することを期待しています!詳細な情報については公式サイトをご覧ください。