イオレがSBI VCトレードと提携し暗号資産事業を強化

株式会社イオレ、SBI VCトレードとの提携を発表

株式会社イオレは、SBIホールディングスの連結子会社であるSBI VCトレードと提携し、暗号資産取引や運用への新たな取り組みを開始しました。この提携を通じて、イオレは「Neo Crypto Bank構想」の実現に向けて進化を遂げる狙いを持っています。

シナジー効果を生む連携

イオレは、中期経営計画において暗号資産金融事業を中心に据え、自社のトレジャリー及びレンディングを資金モデルの柱としています。これにより、暗号資産の取得、活用、運用を効果的に行い、収益化を図る計画です。

さらに、イオレは直近の発表会で独自の金融プラットフォームとして「Neo Crypto Bank構想」の実現を掲げています。この構想を推進するため、SBI VCトレードとの協力が欠かせないと考えています。

トレジャリー運用の強化

提携の具体的な内容として、まずはトレジャリー実務の相互協力が挙げられます。イオレはSBI VCトレードの法人向けサービス「SBI VC for Prime」を利用し、ビットコインの取得や保管、さらには運用体制を強化します。これにより、オペレーションの効率化を図り、取引の安定化を実現します。

a. 大口取引の最適化
SBIグループの強みを生かし、OTCやオプション取引を駆使してスプレッド条件や執行ロジックの最適化にも取り組みます。

b. カストディの保全
セキュリティ基準に基づいた暗号資産管理を確立し、安全な保管体制を提供します。

c. ガバナンスの強化
会計区分や内部統制の標準化を進め、上場企業としての透明性を向上させます。

制度対応における連携

また、両社は制度対応に関しても連携していく方針です。具体的には、将来的な暗号資産仲介業の登録に向けた準備や、ステーブルコインの仲介・運用についても検討していきます。

Neo Crypto Bank構想との接続

イオレが進める「Neo Crypto Bank」の構想は、単なる暗号資産の運用に留まらず、ウォレットやレンディングの機能とも紐付いた統合型の金融プラットフォームの実現を目指しています。

未来への展望

この提携を契機として、イオレは短期的な収益の安定性を図りながら、中長期的には「Neo Crypto Bank構想」のさらなる具現化を進めていく計画です。既存のインフラを活用し、新しい金融モデルの構築を目指すことにより、暗号資産の保持および運用が円滑に行える環境を整えていくでしょう。

SBI VCトレード代表取締役社長の近藤智彦は、イオレの暗号資産金融事業における進展を期待しており、その新たな経済圏の実現に向けて共同の取り組みが重要であると強調しています。一方で、イオレの代表取締役社長・瀧野諭吾は、今回の連携が「Neo Crypto Bank構想」の実現に向けた重要なステップであると述べ、金融の革新と社会的価値の向上を志向しています。

このように、株式会社イオレとSBI VCトレードとの連携は、暗号資産市場の進化に寄与するものとなるでしょう。