SmartHRがID・アクセス管理領域に参入
株式会社SmartHRが、AI時代の企業セキュリティとしての「ID・アクセス管理(IAM)」の領域に本格的に進出することが発表されました。これまで「ID管理」機能を通じてアカウント管理を支援してきたSmartHRが、提供範囲を広げ、企業のセキュリティ・ガバナンスを一層強化するための取り組みを開始します。
新たな取り組みの背景
最近、SaaSやAIツールの普及が進んでおり、情報システム部門が把握できていない「シャドーIT」や「シャドーAI」が増加しています。これに加え、退職者のアカウントが残存する状況やパスワードの使い回しといったリスクも深刻化しています。従来の個別管理手法では、それらの管理が追いつかないことが多いため、企業においては「ID・アクセス管理」の導入が必須となっています。
特に、従業員情報はしばしば人事部門が扱っていますが、アカウント管理情報は情報システム部門が担当しているため、両者のデータが分断されています。この課題を解決するために、SmartHRは2025年からの「ID管理」機能の提供を経て、効果的な「ID・アクセス管理」への進出を決定しました。
3つの主要な取り組み
SmartHRは、従業員のライフサイクル—入社、異動、退職—に応じた適正なガバナンス環境を実現するために、下記の3つの取り組みを進めます。
1. 外部サービス利用の把握・検知
これまでの探索では社内での外部サービスやAIツールの利用状況を把握できていなかったため、SmartHRは「シャドーIT検知」機能を提供開始しました。この機能は社内で利用されている外部サービスの実態を明らかにし、今後のアカウント管理を行う基盤を提供します。既に7月15日より稼働しています。
2. アカウント管理の高度化
AI技術を活用し、従業員データと外部サービスのアカウント情報を連動させます。これにより、誰がどの外部サービスのアカウントを持っているかを視覚化し、入社・異動・退職に伴うアカウントの管理が容易になります。今後はAPI連携を利用せずともアカウントの作成・削除を扱い、さらに効率化を図る計画です。
3. アクセス管理の強化
SSO(シングルサインオン)やパスワード管理、共有アカウント管理を通じて、安全で快適な外部サービスへのアクセス環境を整備します。これにより、パスワードの使い回しや不適切な共有を削減し、セキュリティの強化を図ります。
「シャドーIT検知」機能の特長
最初の新機能である「シャドーIT検知」は、以下の特性を持っています。
1. 社内での利用されていない外部サービスを可視化
2. 利用状況をサービス毎に確認可能
3. 利用実態をもとに、体系的な見直しを実施
今後の展望
SmartHRは、労務管理の経験を活用し、最新の従業員情報を基にしたセキュアな「ID・アクセス管理」を実現していく方針です。外部サービス利用の把握から、アカウント・アクセス管理の強化までを支援し、AI時代における安全な企業運営を後押しします。また、関連企業とも連携し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の戦略策定から実運用までも支援する体制を構築する予定です。