ネッスー株式会社(本社:東京都世田谷区)は、2024年10月1日から食品ロス削減のため、東京海上日動火災保険株式会社(本社:東京都千代田区)との連携を開始すると発表しました。この連携は、急速に増大する食品ロス問題に取り組むための新たな試みであり、特に事業系食品ロスの削減を目指しています。
2022年度のデータによれば、日本国内で発生した食品ロスは472万トン。このうち236万トンが事業系からのもので、飲食店や食品製造業などから生じるさまざまな原因に起因しています。特に、賞味期限や輸送中の事故などにより、取り扱いが難しくなる食品が多く存在します。これに対処するため、国は「食品ロス削減推進法」を制定し、企業の取り組みを促進しています。
今回の連携では、東京海上日動が新たに提供を開始する「食品ロス削減推進特約」を通じて、ネッスーがフードバンク事業におけるマッチングと物流機能を提供します。この特約では、食材が損傷を受けた場合でも、その食品が品質上問題ない限り、廃棄するのではなく、再販や寄付の流れを手配することを目指しています。
ネッスーは、食品ロスの対象となる商品を検品して管理し、問題のない商品をこども食堂や支援を要する世帯に無償で提供することで、食支援を拡大する役割を果たします。このマッチングにより、少なくとも年間100トン以上の食品ロス削減を見込んでおり、さらに220トン以上の温室効果ガス排出削減にも貢献できるとしています。
ネッスーは「こどもの機会格差の解消」というビジョンを掲げており、地域における企業や団体との協力によって、持続可能な社会の実現を目指します。今後も様々な企業と連携し、環境負荷を軽減する施策を展開していく方針です。社名:東京海上日動火災保険株式会社、取締役社長は城田宏明氏、創業は1879年です。一方、ネッスーは2022年に設立され、木戸優起氏が代表取締役を務めています。
この新たな連携は、単に食品ロスを減らすだけでなく、子どもたちへの食の提供を通じて、彼らの未来を支える取り組みとなるでしょう。持続可能な社会を目指し、今後の展開に多くの期待が寄せられています。