『lotsful』が副業動向を調査、週休3日制の影響も明らかに

副業人材マッチングサービス『lotsful』定点調査結果

パーソルイノベーション株式会社が運営する副業人材マッチングサービス『lotsful』は、定期的に副業に関する調査を行っています。その中でも、2025年8月の調査結果では、特に週休3日制に関するデータが注目されました。この調査は14回目となり、国内の副業市場の現状や人々の意識を探る貴重な指標となっています。

調査の基本情報

今回の調査は、全国の20〜40歳代の会社員670人を対象に、インターネットを通じて実施されました。結果は以下の通りです。

副業経験者の減少

調査によると、副業を実施した経験のある人の数が減少しています。直近の調査では、副業経験者の割合が前回の42.2%から39.5%に減少。今後、副業を行う意向があると回答した人も、51.8%から48.0%に下がるという結果が出ました。特に営業職においては、実施率の低下が顕著でした。前回調査の15.1%から9.1%に低下しています。

副業収入の変化

副業を行っている人の平均月収についても注目が集まりました。最近の調査では、「10万円以上20万円未満」の割合が最も多く、実に30.0%に達しました。この推移は過去のデータと比較しても高い水準となっています。一方で、収入の多様性が求められる中、前回調査では「20万円以上30万円未満」が最多であったことから、状況が変化していることが伺えます。

週休3日制についての意識

制度の導入状況

勤務先の週休3日制導入に関する状況は興味深い結果を示しました。調査対象者の約53.4%が「制度はなく、導入予定もない」と回答する一方で、25.1%は「制度がある」と回答しました。この数字は、新たな働き方が徐々に浸透し始めていることを示唆しています。

副業やリスキリングへの取り組み

週休3日制を実施中の人たちは、その余裕を副業やスキルアップに使う意向が強いことも調査で明らかになりました。特に、週休3日制がある人の93.3%が直近半年間に副業を行っているという結果が出ており、働き方の変化が副業参加に良い影響を与えていることが分かります。

高まる関心

調査では、半数以上の人が「週休3日制」が導入された場合、ぜひ利用したいと考えていることが明らかになりました。具体的には、33.4%が「ぜひ利用したい」と回答し、「どちらかといえば利用したい」との回答と合わせると59.3%に達します。

転職意向

また、「週休3日制」を導入している企業に転職を考えている割合は33.8%に上ります。これは、企業の働き方改革の影響が求職者の選択肢に強く影響を与えていることを示しています。

懸念点と企業への期待

給与の不安

しかし、週休3日制に対しては懸念の声も少なくありません。特に「給与が減ること」への不安が52.7%と最も多く、次いで「業務量が変わらず逆に負担が増えること」が31.4%と報告されています。これらの懸念を解消するためには、企業の支援策が必要です。

求められるサポート

企業側に期待するサポートとしては、「給与減少を補う手当や報酬制度の整備」が37.3%と最も高く、次いで「業務量・タスクの最適化」が30.9%となりました。新しい働き方を導入する際には、報酬や業務の効率化が伴わなければならないといえます。

まとめ

副業市場の変化と週休3日制の導入についての調査結果は、働き方の未来を考える上で非常に示唆に富んでいます。企業は、社員が抱える懸念を理解し、適切なサポートを通じて新しい働き方を支援する必要があります。副業人材マッチングサービス『lotsful』は、今後もこのようなデータをもとに、さらに進化していくことでしょう。