関西地方の腸活事情:大腸の健康意識調査から見えてきたこと
森永乳業は、2025年大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」にて、「腸からつくるウェルビーイング」をテーマに出展します。万博開催に先駆け、関西地方在住者の健康意識や大腸の健康に関する意識調査を実施しました。
調査は、全国の20~60代の男女6,983人を対象としたインターネットアンケート調査で、関西地方版では、関西2府4県(滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)の20~60代の男女2,983名のデータを分析しています。
本記事では、調査結果から明らかになった関西地方における、健康管理、大腸の健康意識、食習慣、そして各府県の県民性との関連性について詳しく解説していきます。
健康管理に対する意識:定期健診受診率は全国平均を下回る
調査結果によると、関西地方の定期健診受診率は34.8%と、全国平均(37.8%)を下回りました。これは、関西地方では、健康管理に対する意識が全国平均に比べて低い可能性を示唆しています。
府県別に見ると、兵庫県が最も高く38.6%、大阪府が最も低く29.4%という結果になりました。また、体重や体脂肪などの定期的なチェックについても、関西地方平均は全国平均より低く、健康管理に対する意識の低さがうかがえます。
大腸の健康に対する意識:奈良県は意識が高い一方で、大阪府は低い
関西地方では、「大腸の健康を意識している」と答えた人は50.5%と、全国平均と同程度でした。しかし、府県別に見ると、奈良県は55.4%と高い一方、大阪府は45.3%と低いという結果になりました。
特に大阪府は、「大腸の不調がある」と答えた人が最も多いにもかかわらず、「大腸の健康を意識している」人が最も少ないという興味深い傾向が見られました。
大腸の健康のために実践していること:ヨーグルト、野菜、納豆が上位
大腸の健康のために実践していることとして、最も多かったのは「ヨーグルトを食べる」で36.6%、続いて「野菜や果物を多く摂る」「納豆を食べる」「水を多く飲む」と、食事に関する回答が上位を占めました。
府県別に見ると、「ヨーグルトを食べる」は兵庫県が最も高く、大阪府が最も低くなりました。また、「野菜や果物を多く摂る」と「食物繊維の多い食事を心がける」は、和歌山県が最も多く、大阪府が最も少ないという結果になりました。
発酵食品の摂取頻度:京都府と奈良県は発酵食品をよく食べる傾向
調査では、発酵食品の摂取頻度についても分析を行いました。「ヨーグルト」「納豆」「キムチ」「漬物」「チーズ」「味噌」の6つの発酵食品について、週1回以上食べる人の割合を調べたところ、関西地方平均で最も多かったのは「味噌」の63.6%、最も少なかったのは「キムチ」の23.4%でした。
興味深いことに、関西地方では苦手な人が多いイメージのある「納豆」は、週1回以上食べる人が41.4%と、4割以上の人が該当し、「ヨーグルト」と同じ程度食べられていることがわかりました。
府県別に見ると、京都府と奈良県は、漬物以外の発酵食品を週1回以上食べる人が多く、6項目中5項目が上位1位・2位にランクインしました。一方、大阪府と兵庫県では、週1回以上食べる人の割合が少なく、京都府や奈良県と比較すると発酵食品の喫食頻度が少ない傾向がうかがえます。
各府県の県民性と大腸の健康意識の関係
県民性診断を行うディグラム・ラボの木原誠太郎所長によると、各府県の県民性は、大腸の健康意識や食習慣に影響を与えている可能性が考えられます。
・滋賀県: 慎重で協調性が高い一方、ストレスを溜め込みやすい。特定の健康習慣に固執しない傾向があり、健康ブームに乗りつつも、自分にとって無理のない範囲で健康を意識していると考えられます。
・京都府: 伝統的な食文化を大切にし、日常的に発酵食品を摂取する傾向があります。一方で、個人の健康管理については、合理的でありながらも細かいことにこだわらない性格が影響し、面倒な手続きや習慣を避ける傾向があります。
・大阪府: 社交的で楽観的な性格が特徴で、他者との交流を重視し、日常の楽しみや人間関係を優先する傾向があります。そのため、定期健診のような自己管理的な活動には関心が薄く、面倒な手続きや習慣を避ける傾向が強いです。即時的な満足を追求するため、バランスの取れた食生活よりも手軽で楽しめる食事を選びがちです。
・兵庫県: 自己管理意識が高く、健康維持に積極的であることが特徴です。そのため、定期健診をきちんと受ける習慣が根付いています。健康管理の重要性を理解し、予防医療に対する意識も高いです。一方で、合理的かつ効率的な方法を好むため、手軽に健康効果を得られるヨーグルトを選ぶ傾向があります。
・奈良県: 慎重で保守的な傾向が強く、計画性と論理性を重視する特性があります。この特性が、健康管理に対する高い意識に繋がっていると考えられます。具体的には、バランスの取れた食事を心がけ、食物繊維や発酵食品を積極的に摂取することが多いです。
・和歌山県: 社交的で楽観的、協調性が高いという特徴があり、こうした性格特性が、健康維持に対する高い関心と、地域全体で健康を支える意識を生み出しています。他者との協調性が高く、家族や地域社会とのつながりを重視するため、健康に関する情報共有や実践が盛んで、大腸の健康に良いとされる野菜や果物、食物繊維を積極的に摂取する習慣が広まっています。
まとめ
今回の調査結果から、関西地方では、健康管理に対する意識は全国平均を下回る一方で、大腸の健康を意識している人は全国平均と同程度であることがわかりました。また、各府県で食習慣や発酵食品の摂取頻度に差があり、県民性と密接な関係があることが示唆されました。
健康意識の高い奈良県や発酵食品を多く食べる京都府など、各府県の特徴を理解することで、より効果的な腸活を実践できるのではないでしょうか。