企業横断型キャリア支援「クロスメンタリング」の最終報告
2024年5月に始まる新たな取り組みが、出光興産株式会社、東京海上日動火災保険株式会社、帝人株式会社、株式会社リコーの4社によって行われます。これまでの半年間にわたり、異なる企業のメンターとメンティが組み合ってメンタリングを実施し、その成果が最終報告会で発表されました。このプログラムは、女性のキャリアを支援することを目的としており、各社から選ばれた経営幹部がメンター、女性管理職がメンティとなっています。
クロスメンタリングの概要
「クロスメンタリング」は、参加企業の異なる視点や経験を持つメンターが助言や支援を行うプロジェクトです。メンタリングの内容は、集合研修、個別のメンタリング、およびネットワーキングイベントの組み合わせから成り立っています。この取り組みでは、各社から7名のメンターとメンティが選出され、全56名が参加しました。活動期間中は多くのディスカッションや意見交換が行われ、特に経営に携わるメンバーとの対話がメンティにとって価値ある学びとなりました。
参加者の声
最終報告会では、メンティの意見として「経営者の視点を学び、自信を持てるようになった」「社内では得られない気付きを得ることができた」というポジティブなフィードバックが寄せられました。また、メンター側も「ジェンダーに関する課題について共通の認識を持つ必要性を感じた」「メンティが自ら気付くような接し方を心がける重要性」を再確認したとのことです。
未来に向けた取り組み
この経験を踏まえ、来年度も「クロスメンタリング」は継続されることが発表されました。企業を超えた学びの場を提供し、参加企業以外の組織とも連携を強め、より広い範囲でのジェンダーギャップ解消に取り組む意向が示されています。これは、プロジェクトに参加した企業が共通の課題を認識し、協力し合うことで、より良い社会を目指す姿勢を反映しています。
中期経営計画における人財戦略
出光興産は、2023年から2025年度にかけての中期経営計画において、人財戦略を経営戦略の中心に据え、「DE&Iの深化」を掲げています。この「クロスメンタリング」の取り組みもその一環として位置付けられており、社員一人ひとりが意欲的に働ける環境作りを進めています。今後も女性が活躍できる場を提供し、男女にかかわらず全ての従業員が新たな価値を共創できる社会を築いていく姿勢が求められています。
このように「クロスメンタリング」は、参加者にとって貴重な経験となり、その成果を今後も活かしながら、企業や社会全体の変革を促進する期待が寄せられています。