IoTで省エネ革命!
IoTプラットフォームの研究開発を手掛けるcynaps株式会社が、シリーズBラウンドにて約3億円の資金調達を完了しました。今回の出資は、エネルギー効率改善に向けた新たなサービス「BA CLOUD」のさらなる発展を後押しします。このIoTビルオートメーション・システムは、エアコンの電力消費量を最大50%削減可能という革新性を誇り、環境負荷の低減にも貢献しています。
開発背景と市場のニーズ
国際エネルギー機関が発表したデータによると、2050年までに世界中のエアコン台数が現状の約3倍に達する見込みであり、その結果、電力消費量がさらに増加することが懸念されています。そのため、適切な換気を維持しつつエネルギーを効率的に使用する技術が求められています。
cynapsは、環境負荷を最小限に抑えつつ、商業施設やホテルなど大規模な建物でも適用可能な省エネ対策をご提案。特に、複雑なシステムを簡素化し、サーバーレスでワイヤレスの技術を活用した「BA CLOUD」は、既存の施設に容易に後付けできる利点を持っています。
「BA CLOUD」の仕組みと実績
「BA CLOUD」は、CO2濃度や温度、湿度をセンサーで管理し、人がいない時の換気を割愛することでエネルギーの無駄を省きます。このシステムは北海道札幌市のアパホテルで実証済みで、実際に2割以上の電力削減が達成されています。また、大田区とのコラボレーションで、換気装置や空調機の電力消費を大幅に削減する成果も上げています。
cynapsでは、2029年までに導入可能スペースを約20倍に拡大し、エネルギー削減のスケールを広げる目標を掲げています。これにより、太陽光発電所を新設せずとも大規模な電力消費削減が実現できる見通しです。
今後の展望と人材募集
今回の資金調達を活用して、cynapsはさらに施工やパワーエレクトロニクスに特化した人材を採用し、受注キャパシティを向上させる方針です。また、エネルギー効率を改善するだけではなく、都市全体をカバーするスマートエネルギーインフラを目指すという長期ビジョンも持っています。
会社の価値観として「テクノロジーで社会の課題を解決する」という目的を掲げるcynapsでは、将来的な成長に向けて志を同じくする仲間を求めています。興味のある方は、公式サイトからのエントリーをお待ちしています。
引受先企業の期待
cynapsへの出資を行った環境エネルギー投資株式会社の代表、河村修一郎氏は、2年間の成長を振り返り、今後のさらなる発展に期待を寄せています。また、鈴与商事株式会社の伊藤正彦社長も、cynapsの技術力に強く共感し、今後の需要拡大に貢献できると自信を示しています。
「BA CLOUD」により、省エネ市場は大きく変わろうとしています。皆さんもこの試みの一翼を担ってみませんか?