ECサイトユーザビリティテストが示す問題点と改善策
2025年に実施された20サイトのECサイトを対象にしたユーザビリティテストの結果、驚くべき事実が浮かび上がりました。初回訪問ユーザーが目的の商品に辿り着く確率は、わずか8.1%という低さです。この結果は、ECサイトの導線設計やユーザビリティに関する重大な課題を告げています。
テストの概要
この調査は、株式会社SIBLABが行ったもので、61名の被験者を対象にしたスマートフォンによる対面テストが実施されました。対象となったのはアパレルや建材、雑貨、家具などの多種多様な20のECサイトです。
主な結果
テストでは、ユーザーはトップページから1回のプロセスで商品に辿り着けるかを確認しましたが、61名中5名(8.1%)が成功したのみ。91.9%のユーザーは目的の商品にたどり着けず、そのうち約20%は挫折してサイトを離れました。この結果は、実際の離脱率がさらに高いことを示唆しています。
課題の明確化
テストで明らかになった課題は以下の3つです。
1. レコメンド機能の不具合
一部のユーザーは、レコメンド機能を前提に「似た商品を見れば、おすすめされるだろう」と考えました。しかし、このレコメンドエリアが商品探索のストーリーを無視しているサイトでは、ユーザーの迷子状態が多発しました。
2. 絞り込み検索機能の未活用
商品一覧に戻ったユーザーのうち、絞り込み検索を使用したのは約6割にとどまり、理由として「気づかなかった」「面倒だ」「過去に使えなかった経験がある」が挙げられました。これは、ユーザビリティの改善が必要であることを示しています。
3. ハンバーガーメニューの欠陥
検索機能に気づかなかったユーザーは、ハンバーガーメニューに格納された絞り込み検索機能が影響していました。特にスマートフォンでの閲覧時には、このメニューの使用率が極めて低いことが明らかとなり、ボトムナビゲーションとの併用が効果的なことが確認されました。
提案される改善策
これらの結果を踏まえ、以下の改善策が提案されています。
1. レコメンド機能の見直し
レコメンドに掲載する商品の選定には、「ユーザーニーズ」だけでなく「商品探索のストーリー性」を考慮することが必要です。これにより、ユーザーは商品の比較や評価をしやすくなります。
2. 絞り込み検索の促進
絞り込み検索のカテゴリー設計を見直し、ユーザーの曖昧なニーズを明確にすることで、使用頻度を高めるべきでしょう。これにより、ユーザーはより簡単に目的の商品を見つけられるようになります。
3. コンテンツ配置の工夫
ハンバーガーメニューへの簡易的なコンテンツ格納を避け、ボトムナビゲーションを効果的に活用することが重要です。これにより、ユーザーの利便性が向上し、サイト離脱率の低下につながります。
まとめ
このテストから得られた結果と提案は、ECサイトの設計に対する重要なインサイトを提供します。ユーザビリティの改善によって、初回訪問者の体験を向上させることが求められるでしょう。ECサイト運営者は、これらの課題を把握し、適切な改善策を講じることが成功の鍵となります。今後のさらなる研究と実践に期待が寄せられます。