介護現場におけるAI活用と業務のデジタル化実態調査
最近、株式会社IRODORIが実施した「業務負担・IT化・AI活用」に関する調査の結果が発表されました。この調査は、現役ケアマネジャー106名を対象に行われ、介護業界の実態を浮き彫りにしました。
AIツールの高い活用率
調査によると、85.8%のケアマネジャーが個人的にAIツールを業務に導入していることが分かりました。特に、ChatGPTが最も多く使用され、ケアプラン作成や記録の下書きなど、文書業務の効率化に寄与しています。このことは、情報収集や記録作成の改善に繋がる一方、AI導入の波が事業所全体にまだ十分には浸透していない現実も示しています。
事業所のIT化が進まない現状
一方で、事業所でのITツール導入については、「一部のみ」の導入が41.5%で最多となり、積極的に導入し活用できている事業所は35.8%にとどまっています。この結果は、関係機関とのコミュニケーション手段として依然として電話が65.1%を占めていることからも明らかです。テクノロジーを活用した効率化が個々のケアマネジャーの努力にもかかわらず、業界全体のデジタル化には課題が残ることが浮き彫りになりました。
業務負担の原因
業務負担を軽減するために、多くのケアマネジャーが「記録のテンプレート化」や「音声入力」を活用しています。しかし、そもそも業務負担の最大の要因は「記録作成」であり、51.9%の人がこの業務に最も苦労していると答えています。さらに、「行政への書類作成」が43.4%を占め、残業に至るケアマネジャーは約4割にのぼります。こうした実態から、業務のデジタル化や効率化が求められています。
テレワーク希望の高まり
テレワークに関する意向も調査され、91.5%のケアマネジャーがテレワークを希望しています。これは、特にクラウド型介護ソフトの導入や、勤怠管理ルールの整備が必要であることを示唆しています。多くのケアマネジャーが、この働き方改革の実現を切望しているのです。
課題と期待
調査からは、IT化・AI活用による業務負担の軽減と柔軟な働き方の実現が、介護業界の人材確保にも貢献することが期待されています。テレワーク制度の整備や最新のデジタルツールの導入が進むことで、仕事環境の改善につながるでしょう。
まとめ
今回の調査は、介護現場におけるAIの急速な普及と非効率な業務プロセスのギャップを浮き彫りにしました。AI・ITツールの導入が進めば、業務環境の改善が期待され、よりよいケアが提供されるようになるでしょう。この結果が、業界全体での働き方改革に向けた大きな一歩となることを願っています。
調査概要
- - 調査名: 業務負担・IT化・AI活用に関する実態調査
- - 調査実施者: 株式会社IRODORI
- - 協力団体: 一般社団法人日本単独居宅介護支援事業所協会
- - 調査期間: 2026年8月3日〜8月17日
- - 回答者属性: 現役ケアマネジャー 106名