大正大学のポスター掲示により「アンコンシャスバイアス」を啓発
東京都豊島区にある大正大学の学生たちが手掛けた新しいポスターが、2025年の初頭から区内の教育施設や駅構内で掲示されることになりました。この取り組みは、学生が無意識の偏見である「アンコンシャスバイアス」の認識拡大を目指しています。
問題の意識を高めるため、大正大学の表現学部メディア表現学科に在籍する2年生の学生5名が、豊島区男女平等推進センターと協力しました。プロジェクトのスタートは、学生たちが受講している「ワークショップ」授業で、「多様性」に焦点を当てる中、「性別に関連するアンコンシャスバイアス」の課題に取り組むことになりました。
学生たちのアイデアが形に
学生たちは、八つのチームに分かれ、「アンコンシャスバイアス」の周知方法について企画とプレゼンテーションを実施しました。この中から優秀賞を受賞したアイデアが実際のポスター制作に至りました。ポスター自体は、テスト用紙のようなインパクトのあるデザインが特徴で、具体的な説明を最小限に抑え、メッセージに注目してもらえるよう工夫されています。
ポスターは、2025年1月末から3月末の期間中、区立小・中学校や各種施設、さらには東長崎駅や椎名町駅構内、大正大学構内などで掲示され、多くの人々にこの問題について考えるきっかけを提供します。
学びの体験を通じて
このプロジェクトを通じて、学生たちは無意識の思い込みについての気づきを得ると同時に、一つのプロジェクトを立ち上げ、実行することの難しさを痛感したと語っています。 「この取り組みを通じて、自分たちにできることがあると実感しました。多くの学びがあり、とても価値のある経験でした」と、発表した学生の一人は話しています。
豊島区の掲示場所と目的
ポスター掲示の対象となる場所は、豊島区立の小中学校や地域の各施設に加え、公共交通機関の駅構内も含まれています。地域住民が日常的に利用する場所に掲示することで、より多くの人にこの社会的問題を知ってもらうことを意図しています。
このプロジェクトは、大学の授業を通じて社会問題に対する当事者意識を高め、実践的な学びを得るための有意義な活動となっています。「アンコンシャスバイアス」という言葉を知り、理解し、日常生活の中でその影響を認識することが、今後の社会において重要なステップとなるでしょう。
大正大学の理念と教育方針
大正大学は、設立以来、仏教の精神に基づく教育理念を根付かせ、多様性を尊重する学びを促進しています。これらの教育方針は、学生たちが社会で活躍し、課題解決に貢献する能力を育む基盤となっています。今後も多くの学生がこうした社会貢献活動に参加し、実践を通じて成長していくことが期待されます。