豊橋技術科学大学 中内特命理事・副学長が東フィンランド大学名誉博士号を授与される
豊橋技術科学大学の中内茂樹特命理事・副学長が、大学間交流協定校である東フィンランド大学から名誉博士号を授与されました。これは、大学が個人に授与する最高の栄誉であり、2024年6月7日に東フィンランド大学で行われた博士号授与式において贈られました。
授与式は5年に一度開催され、それぞれの学術分野において科学的または社会的に卓越した研究者が選ばれます。今回は世界各国から13名(理学・森林学部からは4名)が選ばれ、中内特命理事は、これまでの本学と東フィンランド大学との国際共同教育プログラムの構築での功績が認められ、今回の授与となりました。
中内特命理事と東フィンランド大学との交流は、特にコンピュータサイエンスとフォトニクスの分野で1995年に始まり、長年に渡って、フィンランドと日本の間の教育及び研究の発展に貢献してきました。
本学と東フィンランド大学は、2002年5月に大学間交流協定を締結し、以降、多くの研究者、学生の交流が行われています。現在、情報・知能工学専攻において、博士前期課程及び後期課程でダブル・ディグリープログラムを共同運営しています。また、東フィンランド大学を含む欧州の大学3校と共同でマルチ・ディグリープログラムを運営しています。
こうした共同教育プログラムを活用し、多くの本学学生が東フィンランド大学で学び、多数の留学生が本学で学び、学位を取得しています。中内特命理事は30年間にわたりフィンランドとの間で築いてきた信頼のうえに、こうした国際共同教育プログラムを構築してきました。
博士学位授与式では、博士学位の象徴であるdoctoral hat(博士帽)が与えられ、以降、学位審査会などの学術的な場においてこの帽子を着用する権利が与えられます。3日間にわたる祝典では、博士学位授与式のほか、学長主催の昼食会、植樹、街頭行列 (procession)、晩餐会と舞踏会などが行われました。このフィンランド学術界の伝統的な式典は、およそ400年前にスウェーデン女王クリスティーナによってトゥルクで始まったもので、フィンランドでは今もなお、当時の主要な特徴が保持された形で存続しています。
東フィンランド大学と豊橋技術科学大学の間では、2023年度までに本学から学生101名を派遣、東フィンランド大学から38名を受け入れてきました。また、教職員交流に関しても、36名派遣、20名の受入実績があり、東フィンランド大学は本学の交流協定校のなかでも最も交流が活発な大学の一つです。