第三十五回 伊藤園お~いお茶新俳句大賞
2024年10月9日、株式会社伊藤園が主催する「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」の受賞作品が発表されました。本コンテストは、世界60カ国から507,631名が参加し、総応募数189万句を超える注目の創作俳句コンテストです。昨年11月から今年2月の間に集まった作品の中から、厳選された2,000句が入賞しました。
受賞者と作品について
最高峰の文部科学大臣賞には、福岡県福岡市在住の川崎智美さんが選ばれました。彼女の作品「二億年の地層の春っぽい部分」は、自然の大きな視点から春の息吹を感じさせるものです。川崎さんは、子育てをしながら日々の通勤や休憩時間を使って俳句創作に励んでおり、多忙な日常の中で詩的な表現力を磨いています。
また、金子兜太賞を受賞したのは、千葉県市川市の11歳の菱木あかねさんです。彼女の「ランドセル暴れる文豪つめこんで」という作品は、若き読書家の情熱を感じさせるユニークな表現が光ります。
両受賞者の共通点は、趣味を通じた表現力の向上と、俳句という古典文化への愛情です。彼女たちの情熱が、多くの応募作品の中で際立っていました。
各部門の優秀作品
全ての部門で入賞作品が選ばれました。小学生から一般までの幅広い年齢層が参加し、それぞれの視点や経験が反映された作品が提出されました。部門ごとの特筆すべき作品には以下のものがあります。
- - 小学生の部: 小宮花菜さんの「ふでばこにしまうやわらかいはるのくさ」
- - 中学生の部: 小西悠生さんの「コーンスープ残り一粒反抗期」
- - 高校生の部: 谷口蓮於さんの「鯨鳴く届かぬ声は僕が聴く」
- - 一般の部A: 水関実法子さんの「日記書く自分と飲みに行きたい日」
- - 一般の部B: 安藤浄子さんの「グレイヘアの紅いヘアピン若葉風」
- - 英語俳句の部: 奥山華さんの「first date / wrong shoes / can't concentrate」
- - 新俳句フォトの部: 奥野恭平さんの「元旦に友と二人で待つ日の出」
それぞれの作品は、ユーモアや切なさ、季節の美しさを巧みに表現しており、審査員たちからも高い評価を得ました。
今後の展開
伊藤園は、11月3日より「第三十六回 伊藤園お~いお茶新俳句大賞」の募集を開始します。詳細な情報は、公式ウェブサイトで確認できます。
日本文化の継承や表現力の向上を目指すこのコンテストは、若者から高齢者までの幅広い世代に親しまれ、多くの方々の参加を待っています。
今回のコンテストは、俳句を新たな視点で楽しむ良い機会となりました。応募要項や過去の受賞作品など、興味のある方はぜひチェックしてみてください。