新種ケイソウの発見
2026-02-06 14:16:20

新種ケイソウEpithemia fragarioidesの発見が示す水環境の多様性

新種ケイソウEpithemia fragarioidesの発見が示す水環境の多様性



福井県立大学大学院の鎌倉史帆氏(現・奈良女子大学)が率いる研究チームは、福井県敦賀市の中池見湿地から新たなケイソウの一種を発見しました。このケイソウは「Epithemia fragarioides」と名付けられ、殻の表面がイチゴに似ている点が特に注目されています。

新種ケイソウの特徴



「Epithemia fragarioides」という名前の由来は、顕微鏡下での観察により、殻の表面がイチゴのような独特な凹凸を持つことから来ています。この特徴によって、これまで見逃されていた新種が正式に記載されることとなったのです。日本国内の様々な湿地や河川でも発見されてきたこのケイソウですが、今までのところ他の似た種と混同されていたため、新種として認識されたことはなかったのです。

研究の発端と経緯



鎌倉氏は福井県の中池見湿地で、このケイソウの大量発生を観察し、その後、細かい研究を進めました。同じ時期、琵琶湖博物館の大塚泰介氏も立命館大学のキャンパス内の湿地からこのケイソウを発見。彼はこれに関連する既存の名称がすべて誤りであることに気付き、鎌倉氏に精密な分類のお願いをしました。

鎌倉氏は福井県立大学の研究室メンバーと共に、走査電子顕微鏡による観察を実施し、特にイチゴに似た凹凸が他の種との明確な違いを示していることを確認しました。加えて、遺伝子の塩基配列を調べた結果、このケイソウが既知の種と遺伝的に異なることも明らかになりました。

新種の発表とその意義



この新種の発見は、ケイソウの多様性を理解する上で非常に重要な成果として位置づけられています。また、ケイソウは水環境の指標生物としての役割を持っており、この新種の発見は様々な水辺環境のモニタリングにも寄与することでしょう。中池見湿地をはじめ、奈良県の池や温泉からもこの新種が採集され、全国的な分布が確認されてきました。

まとめ



新たに記載されたEpithemia fragarioidesは、自然環境を理解する上での重要な一歩となります。ケイソウの多様性の認識が高まることで、今後の生態系研究や環境保全活動についても新たな視点をもたらすことでしょう。

この研究成果は、Phycological Researchに発表され、文献としても広く認知されています。研究チームは今後も、このケイソウを中心にさらなる調査を続けていく予定です。


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滋賀県立琵琶湖博物館
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