Green Carbon株式会社は、アラブ首長国連邦(UAE)において、カーボンクレジット市場の開拓を図る活動を本格化させています。2024年12月12日には、アブダビで開かれた「日UAE宇宙官民ワークショップ」に登壇し、自然由来のカーボンクレジット創出プロジェクトについて詳細に発表しました。
新たな挑戦は始まった
アラブ首長国連邦は、石油依存からの脱却を図る中で、宇宙産業とグリーンエネルギーへの投資を実施しています。その中で、Green Carbonは、衛星データを活用した持続可能な農業とカーボンクレジット市場の創出に寄与していくことを目指しています。
今回の登壇では、約4,568万ヘクタールという膨大な農地の可能性を活かし、リモートセンシング技術を用いた高品質なカーボンクレジットの創出に注目しました。具体的には、以下の4つの観点から進める戦略が披露されました。
1.
高品質なカーボンクレジット創出
Green Carbonは、衛星データを解析し、水田や森林の二酸化炭素吸収量を正確に測定する技術を実証中です。この技術により、より信頼性の高いデータを提供でき、特に乾燥地域における効果的な取り組みが期待されています。
2.
適地の探索
単なるカーボンクレジットの創出に留まらず、衛星による土地利用の変化を把握することで、最も効果的な地域を探し出します。これにより、クレジットの創出を効率化することが可能になります。
3.
申請プロセスの簡素化
カーボンクレジットの申請プロセスの複雑さを解消するため、リモートセンシングの技術を駆使し、Green Carbon独自のデジタルプラットフォームを利用することで、コストと時間の削減を果たします。
4.
スマート農業への貢献
衛星データから得た情報は、農業の施肥や灌漑管理に役立ち、農業の効率化を図ります。これにより、収益の向上と環境への負担軽減が同時に達成できるのです。
未来への展望
Green Carbonは、UAEを含めた中東地域でのカーボンクレジット事業のさらなる拡充を目指しています。今後は、衛星データ解析技術を一層進化させ、透明性と信頼性が高いデータ化を実現し、業界全体の活性化に寄与する計画です。また、UAE国内でのカーボンクレジット生成とその販売にも力を入れ、地域貢献を目指す活動を推進します。
その実現に向けて、Green Carbonは、現地企業とのパートナーシップを構築し、農業従事者の収入向上を目指していきます。自然資源を有効活用し、持続可能な経済成長を共に作り上げることが、私たちの重要な使命です。
「日UAE宇宙官民ワークショップ」の意義
本ワークショップは、UAEと日本の宇宙関連企業との協力の一環として行われ、約200名の官民関係者が集まりました。様々なセッションを通じて、アラブ首長国連邦の宇宙政策や可能性についての意見交換が行われました。
このイベントが、Green Carbonをはじめとする企業にとって、新たなチャンスと成長のベースとなることが期待されています。今後も、質の高いカーボンクレジット創出を通じて、持続可能な未来の実現をリードしていくでしょう。