新潟と長野が手を組んだ挑戦、新しいスタートアップ拠点「Regional Nexus Hub」
新潟県と長野県が連携して推進する、新たなスタートアップの拠点が「Regional Nexus Hub」として内閣府のスタートアップ・エコシステム拠点都市に正式に採択されました。この採択は、地域に密着した産官学金の連携をさらに強化し、両県がそれぞれの地域資源や技術を活かしたスタートアップ創出基盤を構築するための重要なステップとなります。
Regional Nexus Hubの概要
「Regional Nexus Hub」とは、新潟県と長野県に属する多様な自治体、大学、研究機関、金融機関、支援機関、民間企業が協力するモデルです。両県が誇る精密加工技術や金属加工、医療機器の開発、再生可能エネルギー、農業や食、観光資源などを核にした産業の融合と国際展開を目指しています。この取り組みは、地域が持つ資源のイノベーション融合を前提に、先進的な実例を生み出しながら、グローバルに展開する企業の創出を目指しています。
採択の重要性
今回の採択は、新潟と長野が越境連携する初めての広域型スタートアップ拠点としての意義を持ちます。そして、地域密着型のエコシステムを都市単位(例えば新潟市、長岡市、長野市、松本市など)でモデル化し、複数の自治体、大学、企業、金融機関が共創する体制を構築する重要な機会となりました。
このような背景の中、今後の取り組みも多岐にわたる予定となっています。採択セレモニーの実施を皮切りに、スタートアップ育成プログラムの連携(インキュベーションやアクセラレーション)、地域資源を活かした実証実験フィールドの提供、国内外の投資家や大手企業との資金調達支援の強化、そして教育機関との連携によるアントレプレナーシップ教育の促進など多彩な施策が計画されています。
新潟コンソーシアムの特性
新潟県におけるスタートアップエコシステムの特長は、民間が前面に出る形での都市戦略の構築です。他のコンソーシアムが自治体を中心に展開される中で、新潟では民間団体が主導的に役割を果たしています。このアプローチによって、産官学金が一体となって連携し、「地域融合」のイノベーション創出が持続可能性を高め、実際の駆動力の向上が見込まれます。
参加メンバーと役割
今回のコンソーシアムには、以下のメンバーが参加しています(順不同)。
- - 産: 木山産業株式会社、新潟経済同友会、新潟ベンチャー協会、株式会社スナップ新潟、新潟フードテックタウン構想監修のオイシックス・ラ・大地株式会社など。
- - 官: 新潟県、新潟市、長岡市。
- - 学: 国立大学法人新潟大学、長岡工業高等専門学校、開志専門職大学。
- - 金: 株式会社第四北越銀行、新潟ベンチャーキャピタル株式会社、第四北越リサーチ&コンサルティング株式会社など。
未来への期待
「Regional Nexus Hub」の採択を受けて、木山産業株式会社の社長、木山光氏はこの新たなステップについて「地域から未来を創るための大きな一歩です。新潟と長野、二つの地域が連携することで、地方発のグローバルスタートアップが次々に生まれる環境を整備していきます」と期待を寄せています。
これからの展開が楽しみです。地域資源を最大限に活用しながら、革新的なビジネスの創出が進んでいくことでしょう。