静岡の傘屋、藤田屋が挑戦する「捨てない傘」文化
静岡県静岡市に位置する株式会社藤田屋は、2025年度より新たな取り組みを開始し、傘の廃棄ゼロを目指す「捨てない傘」を文化として広めていきます。毎年、日本では数千万本もの傘が廃棄され、この現状は環境負荷を増大させる要因となっています。藤田屋はこの課題に取り組むため、伝統工芸を駆使したセミオーダー日傘や、地域性を生かした新しいブランド「WEATHER LIFE」を立ち上げることで、新たなライフスタイルの提案を行おうとしています。
静岡の伝統工芸を生かした新商品
藤田屋は、静岡特有の伝統工芸を背景にした「仁心 - nico -」というセミオーダー日傘を本格展開する予定です。特に、遠州の染織や静岡挽物、駿河蒔絵といった技術を取り入れ、丁寧に手作りされた傘は、ただの道具以上の価値を持っています。これにより、傘は長期間にわたり大切に使うことが推奨される生活の一部になります。
セミオーダー日傘「仁心 - nico -」の魅力
新たに始まるセミオーダーの日傘は、消費者自身が好みの生地や手元のデザインを選べるため、特別な一品となること間違いありません。この傘は静岡の豊かな自然と多様な文化を受け継ぎながら、職人の技術によって一本ずつ仕立てられます。
1.
遠州の染織について:伝統的な浜松注染染めや遠州綿紬が用いられ、手仕事だからこその魅力が際立ちます。色合いや風合いは、手で染めることでしか実現できない特別さがあります。
2.
静岡挽物は、木を削り出す技法で、使うほどに愛着が湧く滑らかな手元が特徴です。
3.
駿河蒔絵を施した珍しい装飾で、傘に宝石のような美しさを与えてくれます。
このように、藤田屋の傘には、ただ機能的なだけでなく、文化的な価値も込められています。意義のある使い方をすることで、消費者は環境問題にも寄与することができます。
新ブランド「WEATHER LIFE」の誕生
併せて、藤田屋は新ブランド「WEATHER LIFE」を発表しました。このブランドは、生活の中で使いやすい雨晴兼用傘を提供し、デザインと機能性を両立させています。初年度はLUMINOUSとARUTOの2ラインを展開し、どちらも男女問わず使いやすいシンプルなデザインが特徴です。
ラインナップの特徴
- - LUMINOUS(ルミナス): 暮らしの色彩からインスパイアを受けたシリーズで、ビジネスシーンからカジュアルまで幅広く対応。
- - ARUTO(アルト): 軽量でコンパクトに持ち運べる傘で、旅行や外回りにも最適です。
どちらのラインも、耐水圧やUVカット性能を備えた高機能な製品となており、ファッション性と実用性を両立しています。
クラウドファンディングによる支援の呼びかけ
藤田屋はこの取り組みを多くの人に知ってもらうため、2025年9月30日よりクラウドファンディングを開始します。彼らのプロジェクトを支援することで、環境に優しい傘文化の普及に貢献できるだけでなく、高品質な商品を手に入れるチャンスにもなります。「捨てない傘」の文化を共に作り上げ、長く愛される商品を手に入れましょう。
結び
創業106年を迎えた藤田屋は、地域の伝統技術を現代に生かし、軌道修正しながらも未来に向けて進化しています。「捨てない傘」という新たな文化を提案することで、私たちの生活の一部として、永く使えるアイテムへと昇華していくことを目指しています。そんな藤田屋の挑戦に、ぜひご注目ください。