島根県松江市に新設された三光バイナリー発電所
島根県松江市に位置する「三光バイナリー発電所」が、2023年3月27日に竣工しました。この発電所は、GPSSエンジニアリング株式会社と三光株式会社との共同プロジェクトとして進められ、国内初となる産業排熱を利用したバイナリー発電機PC280を設置しています。本プロジェクトは、環境保護と持続可能なエネルギー供給の重要な一歩として注目されています。
三光バイナリー発電所の概要
この発電所は、定格出力280kWを持ち、年間発電量はおおよそ160万kWhを見込んでいます。今後、この発電所から供給される電力は、地域社会に貢献しながら、二酸化炭素の排出削減にも寄与することが期待されています。
バイナリー発電の仕組み
バイナリー発電は、水よりも低い沸点を持つ媒体を用いて熱交換を行い、気化した媒体の力でタービンを回す方法です。この技術は、熱源系統と媒体系統の二つの熱サイクルを活用し、効率的に発電を行います。三光ではこれまで、廃棄物焼却炉からの排熱を利用した発電システムを進めていましたが、PC280の導入によりさらに高効率な発電が可能となります。
環境への影響と企業のビジョン
GPSSは、日本国内における地域資源を活用したサステナブルエネルギー事業を展開しており、電力コストの削減を図る「グリッド・パリティ」の実現を目指しています。三光株式会社も、様々な再生可能エネルギーの導入を通じて社会環境への貢献を強化しており、今回のバイナリー発電設備導入もその一環です。
このプロジェクトは、地域社会のエネルギー自給率を高め、持続可能な地域作りに大きな影響を与えることでしょう。
竣工式と今後の展望
三光バイナリー発電所の竣工式には、両社の代表者が出席し、今後のサステナブルエネルギーの重要性について意見を交わしました。両社は今後も、サステナブルエネルギー分野での進展を目指し、協力していく意向を示しました。
企業情報
(1)三光株式会社
設立:1979年9月
資本金:48百万円
本社所在地:鳥取県境港市昭和町5-17
事業内容:総合環境事業
公式サイト
(2)GPSSエンジニアリング株式会社
設立:2012年10月
資本金:1億円
本社所在地:東京都港区芝2丁目5番10
事業内容:持続可能エネルギーに係る技術開発等
公式サイト
この新たなバイナリー発電所は、松江市のみならず、全国的にも大きな意義を持つプロジェクトとして注目されています。