JAL、リモコン式牽引車で未来の航空地上作業を実現
日本航空(JAL)は2025年7月23日から、世界初となるリモコン式航空機牽引車の導入を開始しました。この取り組みは、エンブラエルE170およびE190型機の出発便プッシュバック作業に合わせて進められています。航空業界全体での環境への配慮が高まる中、JALは地上作業の効率化とCO2排出量の削減を見据えた画期的な一歩を踏み出したのです。
リモコン操作による新しい効率性
従来の航空機牽引車は運転席を必要とし、作業者が直接操縦する形式でした。しかし、今回導入されたリモコン式牽引車は運転席がなく、作業者が遠隔で操作できる点が最大の特長です。この技術革新により、難易度の高かった牽引車の操作が簡素化され、早期の作業者育成が可能となりました。また、リモコン操作により、作業者の負担が軽減されるため、一人あたりの作業負荷も下がります。
環境への配慮
新たに導入されたリモコン式牽引車は電動式であり、稼働中にCO2を排出することがありません。これにより、従来使用されていたディーゼルエンジン搭載の牽引車に比べ、二酸化炭素排出量が大幅に削減されることが期待されています。これらの取り組みは、JALが掲げる地上作業の省力化と環境負荷の軽減を両立させるものです。
空港での運用
この新しい牽引車は、大阪国際空港(伊丹)での運用を想定しています。ボーイング737型機の導入日は2025年7月14日で、特にエンブラエル170・190型機は、世界に先駆けての導入となります。これにより、JALは世界各国の航空業界でも注目される存在になることが予想されます。
未来に向けた持続可能な航空事業
JALは、今後もグループ経営計画に従い、地上作業の生産性向上と脱炭素化を重視しながら持続的な企業価値の向上に取り組む方針です。航空業界全体が環境問題に真剣に向き合う中、JALのリモコン式牽引車導入はその先駆けとなることでしょう。持続可能な航空事業の実現に向けて、JALは新しい挑戦を続けます。