ABCI 3.0の登場
2024-10-10 16:40:52

新世代のAI技術を支える「ABCI 3.0」一般提供2025年1月開始

大規模AIクラウド計算システム「ABCI 3.0」の誕生



産業技術総合研究所(産総研)とそのグループが、先進的なAI研究開発環境の提供を目指す新システム「ABCI 3.0」を発表しました。このシステムは、2025年1月中旬から一般提供がスタートし、従来の「ABCI 2.0」から大幅な進化を遂げています。

ABCI 3.0の特徴



「ABCI 3.0」は最新型の高性能GPUを搭載した計算サーバーを使用し、ピーク性能は半精度で6.2エクサフロップス、単精度で3.0エクサフロップスにのぼります。この性能は従来のシステムに比べて約7〜13倍もの向上を実現しています。また、大容量かつ高速なオールフラッシュストレージシステムを搭載し、ストレージ容量と理論的読み書き性能もそれぞれ2倍以上に増強されています。これにより、大規模なデータ処理の効率が劇的に向上することが期待されています。

現在のAI開発のニーズとABCI 3.0



従来の「ABCI 2.0」は、日本国内のAI技術開発の加速を図るために設計されましたが、生成AIの需要が急増し、待機時間の長さや開発資源の不足といった課題にも直面していました。AIの発展には膨大なデータの取得と処理が不可欠であり、特に実世界からの画像や音響、センサー情報などを活用した基盤モデルの開発が重要視されています。

日本のAI研究の未来



国立研究開発法人である産総研は、経済産業省の支援を背景に「ABCI 3.0」を整備しています。この新システムは、高度な計算能力を提供しつつ、AI開発者や研究機関が直面している課題を解決することを目指しています。具体的には、AI Hubと呼ばれる学習済みモデルの再利用プラットフォームを活用することで、利用者は迅速に研究開発を開始できる環境が整えられています。

利用料金とサービスモデル



ABCI 3.0は、ユーザーに対して市場価格に基づいた合理的な料金設定を行っており、特に生成AIやマルチモーダルAIの研究開発に特化した割引プランを設けています。「開発加速利用」に申し込むことで、通常よりも半額の料金で利用できるなど、資金的な負担を軽減されています。

展示会での発表



ABCI 3.0は、2024年末にかけて複数のイベントでその存在感を示します。特に、CEATEC 2024やNVIDIA AI Summitといった大規模な展示会では、新システムの実力と利用方法に関する講演が予定されています。これにより、多くの関係者がAI技術の進化に触れる機会が得られるでしょう。

結論



「ABCI 3.0」の登場は、国内のAI技術の研究・開発において重要な一歩です。高度な計算能力と使いやすいインターフェースを通じて、AIの社会実装が加速することが期待されています。今後の展開に注目が集まっています!


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