人的資本開示の現状と課題、Uniposが明らかにする企業の未来

企業の人的資本開示とその影響

人的資本の開示義務化が始まって2年目に入り、Unipos株式会社による最新調査が発表されました。調査により、2024年3月決算を迎える上場企業2,295社の45％が法的な開示要件を満たしていないことが明らかになっています。これは、企業文化や経営理念の変革を目指す日本企業にとって重要な課題を浮き彫りにしています。

Uniposの取り組み

東京都渋谷区に本社を構えるUnipos株式会社は、人と組織の行動を引き出すためのウェブサービス「Unipos」を提供しています。代表取締役社長の田中弦氏は、昨年に続き、有志ボランティアと共に全上場企業の有価証券報告書を徹底的に分析しました。その結果、開示要件を満たしていない企業が半数近くに及ぶことを見て、業界全体としての人的資本経営の認識の低さが浮き彫りになりました。

調査結果の要点

1. 開示要件を満たさない企業の割合
調査によると、人的資本開示の要件を満たしていない企業は全体の45％にも達しています。この数値は、自社の人的資本に関する戦略や目標、社内環境の整備について、本腰を入れて取り組んでいない企業が多いことを示しています。

2. 全国平均点の微増
2024年度決算の企業を対象とした独自の格付けによると、全体の平均点は1.99点となり、昨年度の1.78点からわずかに改善しました。しかし、この数値は依然として低く、さらなる進展が求められています。

3. 市場別の傾向
また、開示状況を市場別に分析したところ、今年はグロース市場がスタンダード市場を逆転し、開示の充実度が向上していることが明らかになりました。しかし、プライム市場の中にも約20％が法令の開示要件を満たしていないという課題が残っています。

4. 業界別の開示状況
業界分析では、トップの業界は「保険」であり、逆に「倉庫・運輸関連」が最も低い結果を示しました。これらのデータは、業界ごとに人的資本経営に対する意識の違いがあることを明示しています。

今後の展望

Uniposでは、人的資本経営をテーマにした「人的資本経営マニアック勉強会」をオンラインで開催します。この勉強会は、昨年から続く人気企画であり、開示されたデータをもとに、企業の人的資本経営の現状とその改善策について解説する内容となっています。参加者は、業界別の特徴や市場ごとの動向を学び、質疑応答を通じて理解を深めることができます。

勉強会の詳細

- 日時: 2024年8月1日（木曜日）17時から
- 参加申し込み: こちらからどうぞ

結論

人的資本開示が進展する中で、企業の経営者や人事担当者は、人材管理や育成方針の見直しが求められています。Uniposは、企業が持続可能な成長を遂げるために必要な情報と支援を提供し続けます。人的資本経営の本質を理解し、社内文化を変革する手助けをすることで、日本企業の復活をサポートしていきたいと考えています。