新たな入退管理システムの登場
TOPPANエッジ株式会社とデンソーウェーブは、企業のオフィスや工場における外部事業者の入退場管理を効率化する新しいシステムを発表しました。この「外部事業者入退システム」は、2024年11月5日から販売が始まる予定で、システム一式は税込400万円から提供されます。このシステムは、昨今のセキュリティリスクの高まりに対応するために開発されました。
背景とニーズの変化
近年、企業は外部の事業者の入退管理を強化する必要に迫られています。特に、自動車産業においては「自動車産業サイバーセキュリティガイドライン」が策定され、外部事業者の本人確認や個人情報の安全な管理が求められています。このため、効率的かつ安全に入退場を管理するためのシステムの必要性が高まっています。
システムの仕組み
本システムは、以下の3つのステップで運用されます。
第1ステップ: 顔情報とQRコードの登録
まず、外部事業者は顔写真を撮影し、TOPPANエッジの「CloakOne®」サービスを通じて、その顔情報がQRコード(顔認証SQRC®)に変換されます。このQRコードには個人情報が安全に格納され、一般のスマホでは読み取れない専用の認証カメラでのみ使用が可能です。
第2ステップ: 入退場時の認証
外部事業者が施設に入る際には、発行されたQRコードを認証カメラにかざします。カメラはQRコード内の顔情報と入場者の顔を照合し、本人確認を行います。この方法により、視覚による確認よりも高い精度で本人を確認でき、なりすましを防ぎます。また、QRコードのデータはサーバーではなくローカル環境に格納されるため、個人情報の漏えいリスクも低減します。
第3ステップ: 入退場管理の効率化
入退場管理のデータは、CloakOne® Managementシステムに集約され、企業は複数のゲートでの認証ログを一元管理できます。これにより、過去のログの検索や閲覧が効率化され、管理業務のDX推進に寄与します。
今後の展望
TOPPANエッジとデンソーウェーブは、このシステムを企業や団体のオフィスや工場に提供し、2026年度までに50施設への展開を目指しています。また、他のセキュリティソリューションとの連携を進めることで、企業が直面する個人情報管理の課題を解決し、業務効率の向上を実現していく予定です。
この新しいシステムの導入により、企業はより安全かつ効率的な入退場管理を実現できるでしょう。