無意識の偏見の実態
2020-12-04 16:00:02
無意識の偏見を見直そう!アンコンシャス・バイアス調査結果が示唆する現状と課題
無意識の偏見を見直そう!
最近、連合が発表したアンコンシャス・バイアスに関する調査結果が注目を集めています。この調査には過去最多の50,871人が参加し、日常生活や職場における偏見や思い込みに関する意識を測定しました。その結果、実に95.5%の回答者が何らかの無意識の偏見を認識していることが分かりました。特に、男性と女性の間に明確な認識の差が浮き彫りになっています。
調査結果のポイント
調査によれば、男性が認識したアンコンシャス・バイアスの件数は平均5.9件で、女性の5.0件を上回っています。この差は男女間の意識の違いを示しており、特に「体力的にハードな仕事を女性に頼むのは可哀そうだと思う」という設問は、男性56.6%が賛成したのに対し、女性は32.5%となり、24.1ポイントも差が開きました。
また、LGBTに関する偏見は男性の認識が女性の2倍以上で、無意識の思い込みがどのように性別に影響を及ぼしているかを浮き彫りにしています。
日常生活と仕事の両立の課題
調査で特に注目された点は、育児や介護をしながらの働き方に関する認識です。「育児中の社員に負荷の高い業務は無理だと思う」との回答は3人に1人に達し、介護をしながら働くことが難しいと感じる人も過半数を超えています。
さらに、「パートタイマーは主婦が家計補助のために働いている」という固定観念も3人に1人が持っていることが明らかになり、男女問わずこの偏見が根強いことが示されています。
常識の見直しの必要性
また、「普通は〇〇だ」と思っている人も約半数という結果が出ました。調査対象となった設問では、家族や性的マイノリティに関して多くの人が単純化された見方をしていることが明らかになりました。特に「外国人労働者」を見たときに一時的な滞在者として捉えている人は、男女ともに多く、特に男性の方がその認識が強い傾向にあります。
このような結果は、私たちが生活の中でどれだけ無意識の思い込みに捉われているか。また、常識を疑い、もっと多様な価値観を受け入れる必要があるかを示唆しています。
アンコンシャス・バイアスの影響と対策
アンコンシャス・バイアスが職場で引き起こす問題は多々あります。人間関係の悪化や職場の風土の悪化、さらにはコンプライアンス違反やイノベーションの阻害など、多くのネガティブな影響があります。
連合は「気づこう、アンコンシャス・バイアス~真の多様性ある職場を~」をテーマに、多様性を認め合う社会の実現に向けた取り組みをしています。この調査結果を受けて、社会全体でこの問題に向き合っていくことが求められます。
まとめ
この調査結果を通じて、私たちが日常生活や仕事の中で当たり前だと思っていることを見直し、アンコンシャス・バイアスに気づくことが重要であると感じます。真の多様性ある職場を実現するためには、一人ひとりが自分の無意識の思い込みに向き合い、オープンな対話を続けることが必要です。自分自身の価値観が広がることにより、多様な働き方や生き方が実現できる社会の実現に近づいていくのです。
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