フル出社の実態を探る
株式会社LASSICが運営する「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」では、「フル出社のメリット・デメリット」に関する調査を実施しました。この調査は、20歳から65歳までの幅広い年齢層のワーキングパーソン1,004名を対象に行われ、フル出社が働き方に与える影響を探求しています。調査の結果、フル出社にはさまざまなメリットとデメリットが存在することが明らかになりました。
フル出社のメリット
調査によると、フル出社の最大のメリットとして「信頼関係を築きやすい」という意見が34.6%で最も多く挙げられました。また、チームの結束感が得られるとの意見も29.3%と高い支持を受け、オフィスの設備をフルに活用できる点も26.9%が評価しました。これらを見ると、フル出社が人間関係やチームワークの強化に寄与していると考えられます。
特に新人育成やトラブル対応の迅速性が評価されており、オフィス環境がもたらす直接的なコミュニケーションの価値は否定できません。また、オン・オフの切り替えがしやすいとの声も多く見られ、仕事とプライベートの境目を持つ重要性が理解されつつあります。
フル出社のデメリット
しかし、フル出社には明確なデメリットも存在します。調査では、「通勤による時間や体力の負担」が52.8%で最も多く、続いて「満員電車や渋滞によるストレス」が50.0%と突出した数字を示しました。これにより、フル出社が持つ最大のデメリットは、実は通勤時間や物理的移動に関連していることが明らかになりました。
また、天候や気候の影響も31.6%で挙がり、ワークライフバランスの維持が難しいという意見も31.3%に達しました。オフィス内での人間関係によるストレスも29.8%あり、生活面やメンタル面における影響が浮き彫りにされています。
意外なことに、「仕事に集中しづらい・生産性が下がる」というデメリットを感じる人は11.3%と少数派で、多くは仕事そのものではなく、その周囲の環境によってストレスを感じていることがわかりました。
フル出社の二面性
この調査の結果から、フル出社は対人関係や業務環境において明確なメリットを享受する一方で、生活費や通勤にかかるコストといった重大なデメリットに直面しています。特に、生活面での負担が大きいことから、企業と働く人々が柔軟な働き方を模索する必要があると言えるでしょう。
今後の展望
企業はフル出社のメリットを生かしつつ、人材の生活負担を軽減する方法を真剣に考慮すべきです。また、フル出社においてもリモートワークの柔軟さや快適さを取り入れることで、仕事の効率や社員の健康の向上につながるでしょう。
引き続き、テレリモ総研では働き方に関する意識調査を行い、さまざまな視点からの情報提供を続けていきます。詳細な調査結果については、テレリモ総研の公式サイトをご覧ください。