西鉄グループ、再生可能エネルギー導入で脱炭素化を加速
西日本鉄道グループは、再生可能エネルギーの積極的な導入を進めています。その取り組みの中核を担うのが、西鉄自然電力合同会社です。同社は、西鉄グループが所有する物流施設に太陽光発電設備と蓄電池を導入するプロジェクトを進めており、大きな成果を上げています。
りんくうロジスティクスセンターへの導入完了
既に大阪府泉佐野市にあるりんくうロジスティクスセンターでは、太陽光発電設備の設置とオンサイトPPAによる電力供給が開始されています。3,232㎡の屋上に設置された173kWpの発電設備は、年間約33万kWhの発電量が見込まれており、施設の電力消費量削減に大きく貢献します。同時に導入された蓄電池は、太陽光発電の余剰電力を蓄え、平常時の電気代削減に加え、災害発生時の電力供給源としてのBCP対策にも役立ちます。
成田ロジスティクスセンターへの導入も予定
さらに、千葉県山武郡芝山町にある成田ロジスティクスセンターにも、2024年度中に同様の設備を導入する計画です。こちらは約603㎡の屋上に117kWpの発電設備を設置し、年間約15万kWhの発電を見込んでいます。蓄電池容量は159kWhと、りんくうロジスティクスセンターよりも大容量です。成田ロジスティクスセンターの蓄電池は、Shizen Connect社のエネルギー管理システムを活用し、遠隔制御が行われます。
再生可能エネルギーとBCP対策の両立
これらのプロジェクトは、単に再生可能エネルギーの導入によるCO2排出量削減だけでなく、BCP対策の強化にも繋がります。災害時においても、蓄電池からの電力供給により事業継続が可能となるため、企業としてのレジリエンス向上にも大きく貢献します。
西鉄自然電力の取り組み
西鉄自然電力は、2050年カーボンニュートラル目標達成に向け、積極的な再生可能エネルギー導入を推進しています。グループ施設へのオンサイトPPA事業を拡大していくとともに、地域社会との連携にも注力し、再生可能エネルギーを起点とした地域振興にも貢献していくとしています。
オンサイトPPAモデル
本プロジェクトでは、オンサイトPPA(電力購入契約)モデルを採用しています。発電事業者が設備の導入・所有・管理を行い、発電した電力を需要家に供給するこのモデルは、初期投資を抑えながら再生可能エネルギーを活用できる点が魅力です。
今後の展望
西鉄自然電力は、今回のプロジェクトを通じて得られた知見を活かし、オンサイトPPA事業の更なる拡大を目指します。他の企業との連携も強化し、再生可能エネルギー分野での積極的な取り組みを継続していくことで、脱炭素社会の実現に貢献していくでしょう。
関係各社の概要
西鉄自然電力合同会社
本社所在地:福岡県福岡市博多区
設立:2022年4月
代表者:林田安弘
事業内容:自然エネルギーによる発電事業、エネルギーマネジメント事業
株式会社Shizen Connect
本社所在地:東京都中央区
設立:2023年10月2日
代表者:松村宗和
事業内容:VPPプラットフォーム事業、エネルギー管理サービス事業、IoT機器販売事業など