インドが牽引する成長を続ける世界のITエンジニア市場

世界のITエンジニア市場の最新動向

2024年の最新調査によると、世界のITエンジニア数は前年比で6.1%増加し、総計で2,994.3万人に達しています。これは、アジア・太平洋地域が最も多く、全体の42.5%を占めており、特にインドが急速に拡大しています。インドのITエンジニアは493.2万人に増加し、前年比で42.4万人増加したことが報告されています。

各国の順位

国別で見ると、ITエンジニア数のトップはインド、次いで米国、中国が続いています。米国は454.1万人で2.0%の増加、中国は350.7万人で9.7%の増加を記録しています。これに対し、日本は144.0万人で横ばいとなり、順位は4位を維持しているものの、成長の兆しが見られず厳しい現状です。

日本のITエンジニア市場の停滞

日本は4位を保っていますが、増加数のランキングでは低迷しており、88カ国中で62位、増加率では41位という結果を浮き彫りにしています。これにより、「2025年の崖」と言われる危機も現実味を帯びています。同じG7の国々と比較しても、ITエンジニアの割合は低く、日本は2.13%で39位という結果です。

成長する市場と停滞する国の対比

このような中で、世界のITエンジニア市場全体が成長を続けている一方、日本はその波に乗れていないことが明らかです。今後の展望として、日本がこの停滞を打破し、成長路線に乗るためには、様々な人材戦略やIT人材育成の強化が求められます。

今後の課題

ヒューマンリソシアによる調査結果は、日本のIT市場に対する深刻な警鐘を鳴らしています。グローバル化が進む中で、多様な価値観を受け入れる柔軟性や教育制度の改革が求められているのです。また、AIやWEB開発をはじめとする新しい技術分野において、多国籍の技術者を受け入れ活躍できる環境を整えることも重要です。