Orisが「ニューヨークハーバー・リミテッドエディション II」を発表
オリスがこの度発表した「ニューヨークハーバー・リミテッドエディション II」は、海洋再生を促進するという独自の趣旨の時計です。これは「ビリオン・オイスター・プロジェクト」と連携したもので、ニューヨークの海を復活させるという意義のあるプロジェクトを支援するために開発されました。ピーター・マリノフスキー氏が中心となって始めたこのプロジェクトは、牡蠣の保護と再生が予定されています。
限定2000本と特別なデザイン
この限定版は2000本の数量限定で、特にアクイスデイトをベースにしたアクアグリーン色のマザーオブパール文字盤を搭載しています。クリーンなデザインが特徴で、見る人の目を引きます。また、売上はすべて牡蠣を含む海洋生態系の保護活動に充てられることが約束されています。
牡蠣の重要性と歴史的背景
牡蠣は海の生態系にとって極めて重要な存在です。彼らは1日に最大190リットルの水をろ過し、オイスターリーフは海洋生態系の他の生物も支える役割を持っています。しかし、20世紀初頭には人間の活動により、ニューヨークハーバーでは牡蠣が絶滅の危機に瀕しました。
1972年に施行されたクリーンウォーター条例によって、ハーバーの水質は改善されているものの、現在でも多くの問題が残されています。特に老朽化した下水道の汚水溢れが課題です。
プロジェクトの進捗状況
2014年、マリノフスキー氏はこの現状を打破するため、ビリオン・オイスター・プロジェクトを設立しました。目指すは、2035年までにニューヨークハーバーに10億個の牡蠣を再生させること。2025年時点では、すでに約1億5,000万個の牡蠣が復活しており、このプロジェクトには1万5,000人以上のボランティアや3万人以上の学生が参加しています。これにより、オイスターリーフは約19エーカーに広がり、自然定着の兆しも見えてきました。
Orisのサステナビリティへの取り組み
オリスは、自社の時計販売を通じて環境問題の解決に寄与したいと考えています。時計の売上はオイスターリーフの造成や牡蠣の殻の回収、教育活動に使われ、この活動を通じてより多くの人が環境問題に関与できることを目指しています。
共同経営責任者のロルフ・ステューダー氏は、「環境問題は難しいが、皆で協力することで解決できる」と述べ、コミュニティとの協力を重視しています。オリスは2021年に気候中立企業として認定され、今後も総排出量を10%削減する計画を掲げています。
仕様詳細
この限られたモデルのスペックは以下の通りです。ケースはマルチピース・ステンレススチール製で、直径は43.50 mm、厚さは13.10 mmです。また、防水性能は30気圧(300m)で、実用的な機能も充実しています。特別なアクイスデイトというデザインは、ラグジュアリーでありながらも環境への意識を高める要素を持っています。
定価は462,000円で、2025年の8月中旬に発売予定です。
これからもOrisの取り組みから目が離せません。この時計を通じて、私たちも海洋保護に貢献する一歩を踏み出せるかもしれません。