シーシャマウスピースの価格改定、銀高騰が影響した背景と今後
2025年12月1日、シーシャマウスピース「月光」「星屑」シリーズの価格が大幅に改定されることが発表されました。この価格改定の背景には、銀の急騰が大きく影響しています。株式会社e-moerが手掛けるこれらの製品は、日本とシーシャカルチャーを融合させた伝統工芸の新しい表現です。
銀の急騰と市場状況
田中貴金属工業が発表したデータによると、2025年11月、銀の小売価格は過去最高の273.5円/グラムに達し、2020年初頭と比べて約4.5倍の価格上昇を記録しました。この異常事態により、e-moerでは製品の価格を見直さざるを得ない状況になったとのことです。
代表取締役の金本晃司朗氏は、「これまで社内でこの価格を維持してきたが、素材の調達コストが限界に達した。価格改定は苦渋の判断であるが、これはリブランドの機会でもある」と述べています。彼は、今こそ日本の伝統工芸を世界に発信する絶好のタイミングだと感じているようです。
価格改定の詳細
今回の改定により、以下の製品の価格が変更されました:
- - 月光999: 68,000円から110,000円へ(+61.8%)
- - 月光925: 66,000円から99,000円へ(+50%)
- - 星屑925: 55,000円から99,000円へ(+80%)
この価格改定は、多くのユーザーに影響を与えることが予想されていますが、製品の品質や文化的価値を再定義する機会でもあると捉えられています。
文化的価値とシーシャカルチャー
シーシャマウスピース「月光」「星屑」シリーズは、上川宗光氏(銀師)によって一つ一つ手作業で作られています。純銀(Silver999)やシルバー925を素材として使用し、美と機能性を高次元で両立させています。衛生意識の高まりから「マイマウスピース文化」が普及しており、ジュエリーとしても身に着けることができるデザインが好評です。
上川宗光氏は、「文化として銀の価値を届けることが重要だ。私たちの取り組みはその一環であり、日本のクラフトマンシップを世界に広めることを目指しています」と語ります。
今後の展望
e-moerは今後も日伸貴金属との連携を深め、シーシャカルチャーを通じて新たなライフスタイルの価値を提案し続ける方針です。グローバル市場への展開も意識し、伝統工芸と現代デザインを融合させた製品を展開することが期待されています。これにより、日本の優れた技術とデザイン哲学が世界中で評価されることを願っています。
参考データ
この価格改定は、価格の改定だけでなく、文化的な価値の再確認や、日本の伝統的な技術を今後の世代に引き継いでいくための大切なステップとなることでしょう。