セコム、セキュリティシステムと清掃ロボットの連携規格を確立!店舗やオフィスの無人化へ
セコム株式会社は、セキュリティシステムと清掃ロボットの連携規格「SECOM AZ Certified」を確立し、6月から運用を開始しました。この規格は、清掃ロボットの稼働中にセキュリティシステムの警戒状態を解除することなく、安全に無人清掃を実現することを目指しています。
近年、人手不足を背景に、自律走行する清掃ロボットを活用した夜間や休日の清掃が注目されています。しかし、従来のセキュリティシステムでは、清掃ロボット稼働中は警戒状態を解除する必要があり、完全な無人化は困難でした。
「SECOM AZ Certified」は、この課題を解決するために、セコムのセキュリティシステム「AZ」または「AZ-Air」と清掃ロボットを連携させるための規格です。
主な特徴
セキュリティプランニング: ロボット活用に適したセンサー配置などを計画します。
連携プロトコル: ロボットの動作状態に応じて、セキュリティシステムが適切な警戒状態を維持します。
誤検知防止: 警備用センサーによる清掃ロボットの誤検知を防ぎます。
異常時対応: 侵入や火災発生時のセキュリティシステム運用を定めています。
運用開始
セコムは、2024年6月より、大手スーパーマーケットの店舗で、アマノ株式会社の小型床洗浄ロボット「HAPiiBOT」との連携運用を開始します。
セコムの取り組み
セコムは、2019年9月にシステムセキュリティ「AZ」、2022年3月には「AZ-Air」を販売開始しました。「SECOM AZ Certified」により、「AZ」はロボットメーカーとの連携を強化し、顧客の事業運営コスト削減ニーズに対応します。
セコムは、今後もサービス・商品の提供を通じて、社会課題の解決に取り組んでいきます。
関連情報
セコム株式会社 システムセキュリティ「AZ」: https://www.secom.co.jp/business/security/az.html
セコム株式会社 システムセキュリティ「AZ-Air」:
https://www.secom.co.jp/business/security/az-air.html
アマノ株式会社 小型床洗浄ロボット「HAPiiBOT」: https://www.amano.co.jp/Clean/hapiibot.html
注釈
「SECOM AZ Certified」は、セコム株式会社の登録商標です。
* セキュリティシステムとロボットの連携プロトコルや、異常発生時のオペレーション手法については現在特許出願中です。
セコムの清掃ロボット連携規格、人手不足解消の新たな一歩に期待
セコムが確立したセキュリティシステムと清掃ロボットの相互連携規格「SECOM AZ Certified」は、人手不足に悩む企業にとって朗報と言えるでしょう。
これまで、清掃ロボットの導入は、セキュリティ面での課題がネックとなっていましたが、この規格によって、警戒状態を解除することなく、安全に清掃ロボットを運用することが可能になります。
特に注目すべき点は、清掃ロボットの誤検知防止機能です。従来、警備用センサーが清掃ロボットを誤って感知し、誤報が発生することが課題でした。しかし、「SECOM AZ Certified」では、セキュリティシステムとロボットが連携することで、誤検知を抑制し、安定した運用を実現します。
さらに、システムセキュリティ「AZ」および「AZ-Air」の専用アプリを通じて、清掃作業の状況をリアルタイムで確認できる点も大きな利点です。これにより、遠隔地からでも清掃状況を把握し、適切な管理を行うことができます。
今後、清掃ロボットの技術革新が進み、より高度な清掃が可能になることが予想されます。「SECOM AZ Certified」は、このような技術革新に対応できる柔軟性を持っており、清掃ロボットの活用を促進する役割を担うでしょう。
一方で、セキュリティシステムと清掃ロボットの連携は、プライバシー保護の観点からも議論が必要です。清掃ロボットが取得するデータの管理や利用に関して、明確なルールを設けることが重要となります。
セコムは、今後も技術革新を続け、顧客のニーズに応じた安全で安心できるサービスを提供していく必要があります。清掃ロボットとの連携は、セコムの事業成長を加速させる可能性を秘めていると言えるでしょう。