中小製造業が直面する人手不足
近年、中小製造業は人材不足という深刻な問題に直面しています。職人の高齢化や若い世代のモノづくり離れが影響し、技術の継承が難しくなっているのが現状です。このような背景から、多くの企業はBtoBビジネスを展開していることもあり、とても特殊な業種であるため、一般の人々にその魅力を伝えるのが困難です。結果として、次世代を担う若者たちの関心を集めづらくなっています。その一因として、「3K」という厳しいイメージが浸透しすぎていることが挙げられます。
しかし、こうした状況を打破するためには、新しいアプローチが必要です。そこで、再び注目を集めている「ミニ四駆」が、製造業と若い世代との架け橋となる可能性を秘めています。
大学生と職人の共創の場
2025年5月24日、次世代を担う人材育成と製造業の活性化を目指し、大阪工業大学で「製造業対抗ミニ四駆大会・大阪工業大学カップ」が開催されます。このイベントは、製造業や工業高校の生徒たちが参加し、マシンを自ら制作・操作する本格的なレースです。参加者は自社の技術を生かしたミニ四駆を製作し、学生たちがプログラミングした特製コースに挑みます。これにより、製造業の楽しさや技術力をアピールすることが期待されています。
遊びを通じた技術交流
大会では、出場者たちが自社技術を駆使して作ったマシンを操作し、専用コントローラーを用いて速度を競い合います。この形式は、通常の自走式ミニ四駆大会とは異なり、よりスリリングで見応えのあるものとなるでしょう。また、ミニ四駆という遊びを通じて製造業の技術を紹介することで、若者たちにとってもモノづくりの魅力を体感できる機会になるはずです。
新たなイベントの展開
今回の大会では、出場者による技術紹介のブースや展示コーナーも設けられ、企業同士や企業と学生の間でのリアルな交流が図られます。また、トロフィーのデザインも学生が手掛けることで、より一層の参加意欲を引き出す工夫をしています。これまでに数回開催されているこのイベントは、すでにのべ190台以上のミニ四駆がエントリーしており、今後も多くの参加者が集まることが見込まれます。
大阪・関西万博カップへの期待
さらに、7月に開催される「大阪・関西万博カップ」でも、この大会で作成された魔改造コースが使用されることが予定されています。このような取り組みを通じて、モノづくりの楽しさや技術力を広めていくことがこれからの日本の製造業に必要不可欠です。
最後に
この「製造業対抗ミニ四駆大会」は、単なる遊びではなく、次世代に製造業の価値を伝える重要な機会です。参加者・観戦者ともに、多くの人がこのイベントに関わり、製造業の楽しさを共感してもらえればと願っています。今後の活動がどのように展開されていくのか、目が離せません!
【イベント概要】
- - 開催日:2025年5月24日(土)9:00受付開始/13:00開会式
- - 場所:大阪工業大学 梅田キャンパス
- - 主催:大阪工業大学
- - 公式サイト:ザ・クラフターズ公式