DUMSCOと京都大学の共創によるがん患者支援技術
株式会社DUMSCOは、京都大学と協力して開発した2つのアプリ、臨床研究用アプリ「ハカルテリサーチ」とがん患者サポートアプリ「ハカルテ」を、がん患者の症状や生活の質(QOL)の改善を目的とした研究に活用しています。これらのアプリは、京都大学大学院 医学研究科の研究チームによって利用され、最近ではその成果が「第78回日本産科婦人科学会学術講演会(JSOG 2026)」で発表されました。
アプリの開発と機能
DUMSCOは、心拍変動(HRV)測定技術に強みを持ち、数百万人のデータを解析しています。このHRVは、心拍の揺らぎを計測する指標で、自律神経の状態を反映します。DUMSCOが独自に開発したモデルでは、HRVデータを使い、心身の健康状態を数値化しています。
今般のがん患者向けアプリ「ハカルテリサーチ」では、スマートフォンを用いて簡単に症状を記録でき、HRVの測定も行います。研究者は、このアプリを通じて日常生活の中でのデータを収集し、患者の身体的・精神的負担を軽減する手助けをしています。また、このアプリの成功を受けて、2024年7月には一般利用者向けに改良された「ハカルテ」が登場し、多くのがん患者が利用しています。
研究成果とその意義
京都大学の東山希実先生による研究発表では、がんをかかえる女性の精神的症状が身体症状に与える影響について検証されました。982人の女性患者から得られた22,251日分のライフログデータの分析により、精神的な苦痛が身体的な負担を増加させることが示されました。特に、精神症状スコアが高い日には、身体的な活動量が低下することが分かりました。この結果は、精神的健康が体の健康に直接的な影響を与えることを示唆しており、早期の評価や介入が身体症状の軽減に役立つ可能性があります。
今後の展望
DUMSCOは、「ハカルテ」の進化を続け、がん患者支援のプラットフォームとしての機能を強化する計画です。体調記録の機能に加えて、医療者とのコミュニケーションを円滑にするチャット機能や、アピアランスケアに関する情報を提供する機能も予定しています。最近の研究成果は、がん患者だけでなく、医療現場全体にとって重要な指針となるでしょう。
結論
DUMSCOと京都大学の共同研究により生まれたアプリ群は、がん患者の生活の質を向上させるための重要なツールとなっています。これからも彼らの研究とアプリの進化に期待したいところです。患者のエンパワーメントを推進し、彼らの健康管理をサポートする技術の発展は、がん治療の新たな時代を迎えています。