和食教育の未来
2016-08-01 15:53:58

和食離れを食い止める!今の料理人が伝えたい理想の和食教育

若者が和食を学ぶ意義



最近、和食離れが進んでいるという報告が多く見られます。この背景には、若者が伝統的な日本料理の世界に足を踏み入れることが少なくなっているという現実があります。和食やお寿司の料理人を育成するために開校した「東京すし和食調理専門学校」は、若者たちに新たな可能性を提供することを目指しています。

講師の長谷川哲也氏は、現在も銀座の有名日本料理店「小十」で活躍しながら、学生に生の現場の経験を伝えています。彼は「若者を和食の世界に引き込むことが重要だ」と力強く語ります。「私たちの時代には、技術を『見て学ぶ』ことが一般的でした。しかし今は、しっかりとした教育が必要です。」と彼は続けます。長谷川氏は、ただ知識を教えるのではなく、学生にとって職場がどのようなものであるかを実体験から理解させることが大切だと考えています。

教育の実際とその効果



「東京すし和食調理専門学校」では、基礎的な技術の習得に加え、和食の真髄を体験しながら学ぶことができます。大根の桂剥きや魚の三枚おろしなど、みっちりとした実習を繰り返すことで、学生たちは確実に成長しています。「初めて包丁を使った日に学生たちは疲れ果てていましたが、今では自信を持って作業できるようになりました」と長谷川氏は目を細めます。
また、最近の若者の味覚についても触れ、彼は「味覚が鈍いのではなく、意識を持って食べることが必要です」と指摘します。彼らの成長を見ていると、初回の授業では僅か1~2人だった味覚識別が、現在では半数以上が成功するまでに至ったことに驚きを隠せないようです。

料理体験とその魅力



この学校では、和食の基本的な技術を学ぶだけでなく、実際に料理を作る体験も提供しています。特に、8月に開催される体験入学イベントでは、過去の伝統と革新が融合した料理が学べる機会が用意されています。例えば、8月20日(土)には、「海老しんじょうのお椀」の調理体験が行われ、参加者は完成した料理を試食することができます。さらに、8月21日(日)には、江戸前の握り鮨や巻き物の技術を習得できる体験も用意されています。

どちらのイベントも、料理人と学生が参加者をサポートし、楽しい雰囲気の中で和食の深い魅力に触れることができます。

未来へ向けた和食教育



長谷川氏は「和食を次世代に受け継ぐためには、信頼できる人材を育成することが必要」という熱い思いを抱き続けています。彼は、今後も「東京すし和食調理専門学校」で学ぶ学生たちが、和食業界の舵取りをしていく日が来ることを信じています。

和食の技術や精神を学びながら、未来の和食文化の担い手を目指す若者たち。彼らの活躍が、日本の食文化の未来を明るく照らすことを期待したいです。

会社情報

会社名
学校法人 水野学園
住所
東京都渋谷区神宮前5-29-2
電話番号

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