ラッシュガードと健康
2021-06-11 10:00:09
プール授業でのラッシュガード着用、健康への影響とは?
プール授業とラッシュガードの必要性
最近、プールの授業においてラッシュガードの着用が必要かどうかについて関心が高まっています。特に水温が25℃といった低水温での水泳が体に与える影響についての研究が注目を集めています。本記事では、その研究結果をもとに、ラッシュガードの必要性について考察します。
研究結果の概観
25℃の水温で水泳を行った際に、いくつかの身体的変化が認められました。まず、動脈脈波速度(いわゆる血管年齢の指標)が約8%上昇しました。これは、太い動脈が緊張し、硬くなることを示しています。また、前腕の血管抵抗は80%上昇し、血流量は43%も減少しました。つまり、皮膚や末梢の動脈が収縮し、血液の流れが阻害されていることが示されました。さらに、心臓の一回拍出量も4%減少。これらの変化は、動脈の緊張や収縮によって心臓に負荷がかかっていることが原因と考えられます。このような変化は、水温30℃では観察されませんでした。
背景と動脈の変化
動脈は寒冷刺激による緊張や収縮が知られており、過去の研究でも報告されています。最近では、寒中水泳(cold-water swimming)の健康増進効果とリスクに関する研究も増加しています。また、自転車などの有酸素運動後に動脈が弛緩や拡張することは知られていますが、水泳による動脈の変化に水温がどのように影響するかは未だ不明です。
実験の内容
本研究では、一定の泳力を持つ13人の健康な男子大学生に対し、水温30℃と水温25℃の二つの条件下で、それぞれ20分間の水泳を実施しました。水泳の前後に心エコー検査や血圧脈波検査が行われ、その結果を比較しました。また、水泳の代わりにプールサイドで20分安静にする試行も取り入れられました。
今後の研究方向
この研究から得られた知見は、高齢者が同様の実験を行った場合にどうなるか、また長期間にわたって水泳を行った際の動脈の変化についての研究が期待されます。さらに、保温効果を持つ水着の着用が、動脈への影響をどのように緩和できるのかも今後の研究課題です。
まとめ
プールの授業においてラッシュガードの必要性については、特に低水温での水泳が健康に与える影響を考慮すると、着用することが賢明かもしれません。水温が身体に及ぼす影響についての理解が深まることで、安全で楽しい水泳環境を実現できることが期待されます。
会社情報
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学校法人日通学園 流通経済大学
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