横須賀市が実施する初のビッグデータ健康支援プロジェクト

横須賀市とJMDCが手を組む新たな健康支援

横須賀市が株式会社JMDCと協力し、革新的な健康支援プログラムを開始しました。このプロジェクトは、全国に先駆けてビッグデータとAIを駆使し、市民一人ひとりの健康リスクを予測し、先回りしてサポートするものです。従来の健康啓蒙活動の枠を超え、実践的な支援を行うことが特徴です。

背景と目的

これまで、横須賀市では地区担当の保健師による全世代に向けたアウトリーチ型の保健活動を展開してきました。しかし、医療や介護、健診などのデータが各々バラバラに管理されていることが課題でした。また、そのデータを活用するノウハウも不足していたことで、最適な支援が行えない状況が続いていました。

こうした課題に対し、JMDCは2,000万人分の健康データとその解析技術を持つ企業として、最適なパートナーとなりました。横須賀市が保有する健康関連データを個人単位で結びつけ、AIを用いたビッグデータ解析を通じて、健康上のリスクを抱える市民を特定します。

具体的な取り組み

このプロジェクトでは、主に以下の二つの取り組みが予定されています。

糖尿病予防（令和7年度事業）

AI技術を駆使して、従来の方法では見逃されがちな糖尿病の発症リスクが高い市民を抽出します。これに基づいて保健指導が行われ、その結果、早期の介入による糖尿病予防を推進します。

介護予防（令和8年度以降）

介護予防の観点からは、令和8年度より後期高齢者（75歳以上）を対象にアプローチすることが計画されています。対象者を広げることで、より多くの市民に向けたデータ分析に基づく保健指導を提供し、地域全体の健康レベルの向上を図ります。

期待される効果

この先進的な取り組みにより、横須賀市では市民の健康寿命の延伸が期待されています。さらに、医療費の削減や適正化にもつながるでしょう。また、最新のデータやフィードバックをもとに、支援の方法を継続的に改善することで、より効果的な施策が展開される見込みです。

未来への展望

この横須賀市のプロジェクトは、全国の他の自治体にとってもモデルケースとなる可能性があります。ビッグデータとAIの活用による地域密着の健康支援がどのように市民の生活に寄与するか、今後の進展に期待が寄せられています。これからの健康支援が、より科学的根拠に基づいたものへと変わっていく中で、横須賀市がリーダーシップを取ることが期待されます。