蒲郡クラシックホテルの環境配慮への新しい挑戦
愛知県蒲郡市にある歴史ある宿泊施設、蒲郡クラシックホテルは、2025年4月から
dental careとhair careのアメニティで使用されたアイテムの水平リサイクルを本格的に開始します。この取り組みは、蒲郡市初の実例であり、地域の環境への配慮を体現するホテルの新たなロールモデルとして注目されています。
水平リサイクルの概要とは
本事業では、宿泊客が使用した歯ブラシやヘアブラシを回収。その後、アメニティ・リサイクル協会のネットワークを通じてこれらを資源としてリサイクル。具体的には、以下のような循環型スキームが設定されています。
1.
対象アイテム: 宿泊施設で使用された歯ブラシ、ヘアブラシ。
2.
回収方法: 客室や清掃時に分別回収。
3.
再資源化工程: 洗浄・粉砕・ペレット化を当協会提携のリサイクル工場にて実施。
4.
再製品化: 新たな製品として、ホテルに再納品されます。
この4つのステップを通じて、リサイクルが実現します。
環境配慮を推進する背景
宿泊施設で使用されているアメニティは多くが使い捨てられ、そのなかでもプラスチック製品のリサイクルが進んでいないのが現状です。そこで、アメニティ・リサイクル協会は「水平リサイクル」という新たなモデルを提案し、業界全体の持続可能性を向上することを目指しています。
蒲郡クラシックホテルはこの取り組みに賛同し、地域資源を大切にしながらのホテル運営のモデルケースとして位置づけられています。
蒲郡クラシックホテルの歴史
蒲郡クラシックホテルは、1934年に開業され、当時の国際観光ホテルに指定された「蒲郡ホテル」を前身としています。最近では、建築から90年を迎え、文化財としても評価され、地域の象徴的な存在となっています。アールデコ様式の内装と美しい三河湾の景色が、訪れる人々にくつろぎの空間を提供しています。
また、2022年には国の登録有形文化財に指定されるなど、伝統を維持しながらも新たな価値創造への挑戦を続けています。
今後の展望
アメニティ・リサイクル協会では、全国の宿泊施設と連携しながら、さらなるリサイクルの拡大を目指しています。今後は歯ブラシとヘアブラシだけでなく、カミソリやスリッパ、アメニティ製品のリサイクルにも取り組んでいく予定です。
アメニティ・リサイクル協会の概要
2022年11月に設立された一般社団法人アメニティ・リサイクル協会は、さまざまな企業との連携を通じて、資源循環の実現を目指しています。SDGsへの取り組みや業界発展を促進するために、全力を挙げて活動を展開中です。
本取り組みは、持続可能な未来を実現するための重要な一歩と言えるでしょう。
所在地: 愛知県蒲郡市竹島町15-1
開業年: 1934年(昭和9年)
客室数: 29室
公式ウェブサイト:
蒲郡クラシックホテル
この取り組みが、他の宿泊施設にも波及し、地域全体の環境負荷軽減につながることを期待しています。