グリーンケミカル、NEDOの支援事業に選定され新たな挑戦へ
株式会社グリーンケミカル(本社:神奈川県藤沢市、代表:張錦良)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)が主催する「GX分野のディープテック・スタートアップに対する実用化研究開発・量産化実証支援事業」に採択されたことを発表しました。この採択により、同社は非可食バイオマスを原料とする芳香族系バイオプラスチックの製造技術の確立を目指します。
NEDOのGX事業とは
NEDOは、日本だけでなく世界全体で解決すべき社会課題を見据えた革新的な技術の研究開発を支援しています。その一環として、GX分野における「ディープテック・スタートアップ」に対し、実用化へ向けた研究開発支援を行っているのです。今回の支援事業には、STSフェーズをはじめ、PCAフェーズやDMPフェーズの3つがあり、各フェーズにおいて最大5億円の助成金が交付される可能性があります。
グリーンケミカルの目標
グリーンケミカルは、非可食バイオマス由来の糖から芳香族系化合物であるHMF(5-ヒドロキシメチルフルフラール)を高純度で生産する技術を有しています。このHMFは、医薬品や機能性食品、さらにはカーボンニュートラル化成品の原料としても期待されている素材です。
HMFを基に、同社はFDCA(フランジカルボン酸)やBAF(2,5-ビスアミノメチルフラン)といった更なる製品の製造も視野に入れています。FDCAは、現在広く使用されている石油由来樹脂を代替可能な100%バイオ由来のポリエステル樹脂PEFの原料として機能します。また、BAFはバイオ由来の芳香族ポリアミド系樹脂の基礎となる素材です。今後、グリーンケミカルはこれらの高価値製品の量産技術の開発に注力する意向です。
事業の加速に向けた人材募集
グリーンケミカルでは、さらなる事業拡大を目指し、研究開発及び事業開発に携わる新たなメンバーを募集しています。「化学プロセスにより地球環境問題を解決する」というビジョンに共感できる方々を歓迎するとのことです。興味のある方は、公式ウェブサイトの問い合わせフォームから連絡をすることができます。
会社概要
- - 社名:株式会社グリーンケミカル(Green Chemical Inc.)
- - 所在地:神奈川県藤沢市村岡東二丁目26番地の1 湘南ヘルスイノベーションパーク
- - 代表取締役CEO:張錦良
- - 設立:2018年10月
- - 資本金:3000万円
- - 事業内容:バイオマス変換触媒と反応プロセスの技術開発及びライセンスビジネス、カーボンニュートラル化成品の製造と販売
- - HP:グリーンケミカル公式サイト
このように、グリーンケミカルはNEDOの支援を受け、新たなバイオプラスチック製造技術確立に向けて着実に歩みを進めています。今後の成長に期待が寄せられます。