食と社会課題
2024-09-24 13:32:19

食で社会課題にアプローチ!新プロジェクト始動と試食会の模様

食で社会課題にアプローチ!新プロジェクト始動と試食会の模様



2021年にスタートした「+Recipeプロジェクト」は、食のプロを育成する辻󠄀調理師専門学校と、長年容器開発に力を入れている東洋製罐グループの共同プロジェクトです。この取り組みは、農業従事者の高齢化や食料自給率の低下、そして災害時の栄養バランスを考慮した料理の提供に関する社会課題の解決を目指しています。

プロジェクトの背景



日本は今、多くの食に関連する問題に直面しています。高齢化による農業従事者の減少、食料自給率の低下、フードロス問題が深刻化しています。特に、災害時に栄養バランスのとれた食事をどう確保するかは大きな課題の一つです。これに対し、「+Recipeプロジェクト」では、缶詰やレトルトパウチを使った長期保存可能な料理の開発に取り組んでいます。

このプロジェクトは、調理ノウハウとパッケージ製品の技術を融合させ、新たな価値を生み出すことを目指しています。最近行われた試食会では、5種類の長期保存が可能な料理が披露され、プロジェクトの具体的な成果が紹介されました。

試食会の様子



試食会は辻󠄀調理師専門学校の教育研究センター長、山田研氏のプロジェクトの説明から始まりました。続いて、東洋製罐グループの三木逸平氏が今後の展望を語りました。レトルト加工によって高い品質を保ちながら、シェフがこれをどう活用できるのかに重点が置かれる場面が印象的でした。

長期保存可能な料理5品



1. トマト・ファルシ(トマトの肉詰め)
南フランスの郷土料理をアレンジし、環境負荷を少なくするために植物性ミートを使用した一品です。缶詰の中でトマトを丸ごと使うことで、食材を無駄にせず、十分な風味が引き出されました。

2. だし
昆布と鰹節のだしは、プロの味を模索した結果、無塩で調整ができるようになっていました。調味料を自分好みに調整できる点が魅力的です。

3. ぶり大根
日本料理の一つで、レトルト製造の研究の初期段階で作られました。最終的にしっかりとした味わいに仕上がる方法を模索しました。

4. 鹿スネ肉のブレゼ、ソース・エーグル・ドゥース
国産のジビエを使ったフランス料理のレトルト商品で、鹿の人気のない部位を使用することで、新たな利用法を見出しました。

5. エスプリ・ド・タタン
翌日の朝食にも最適な、長期保存が可能な焼き菓子風の缶詰デザート。廃棄食品の削減にも繋がる可能性を秘めています。

参加者のコメント



試食会を終えて、東洋製罐グループの三木氏は、「私たちの技術が食の分野で新たな可能性を切り開く」と意気込みを述べました。一方、辻󠄀調理師専門学校の教員たちも今回の成果を高く評価し、今後も持続可能な料理の提案を続ける意向を示しました。

展望



このプロジェクトは、災害時やパンデミックなどの緊急時に料理人が役立つ素材を供給する役割も担っています。理想的な料理への道筋を指し示す「+Recipeプロジェクト」、今後の展開に注目が集まります。


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会社情報

会社名
辻󠄀調理師専門学校
住所
大阪府大阪市阿倍野区松崎町3-16-11
電話番号
06-6629-0206

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